大阪国税局奈良税務署が1月、奈良県内の納税者に送った所得税の確定申告書類で、別人の氏名と住所が印字された「納付書」を同封して送っていたことが分かった。誤送付があったのは奈良県内の3市3町で434件。朝日新聞などが伝えた。
同紙によると、誤送付の原因は委託業者による封入ミス。納税者に送った確定申告書類の中には、確定申告後に納税する際に用いる納付書が同封されている。納付書の税額欄は納税者自身が記入するため空欄だが、氏名と住所はあらかじめ印字されていたという。しかし、委託業者のミスにより、納税者とは別人の氏名と住所が納付書に印字されていた。
大阪国税局では近畿6府県の約100万人に確定申告書類を発送し、4つの業者に封入作業を委託していた。ミスがあったのは東大阪市内の1つの業者。共同通信によると、封入する機械のセンサーに不具合があったという。
国税局は誤送付先には電話で謝罪し、既に正しい納付書を送るなど対応したという。
同紙によると、誤送付があったのは奈良、天理、大和郡山の3市と、平群(へぐり)、三郷(さんごう)、斑鳩(いかるが)の3町。
所得税の確定申告の申告期間は2月16日から3月15日まで。国税局では、確定申告特集ページなどを作り、確定申告に関する情報を発信している。国税局によると、この期間には全国で約2000万人以上の納税者が確定申告を行う。