キリスト教福音宣教団体ハーベスト・タイム・ミニストリーズから12月下旬、聖書のいろはを五・七・五にのせた「ハーベスト・聖書かるた」が発売される。同団体代表の中川健一氏オリジナルの読み札と、ポップなかわいい絵札で、子どもから大人まで楽しみながら聖書を学ぶことができる。
中川氏が「ハーベスト・聖書かるた」を作ることになったきっかけは、キリストの愛の精神を実践する日本福音ルーテル社団(JELA)が年3回発行する機関誌「ジェラニュース」の人気投句欄「川柳ひろば」だ。「川柳ひろば」は2014年4月、川柳をライフワークとして取り組んでいるホスピスケアの第一人者、柏木哲夫氏を選者に迎えて始まった。開設当初から中川氏も興味を持ち、早速2句投句。そのうちの1句が入選作に選ばれた。
この投句をきっかけに、LINEを使って家族に、「愛はまず神にそれから隣人に」(マタイ22:37~40)、「祈りとは天の父との会話です」(マタイ6:9)、「エデン去る男女の肩に皮衣」(創世記3:21)、「恐れるな神はわれらとともにあり」(マタイ1:23)などの「聖書川柳」を送るようになっていった。この川柳が誰からともなく広がり、「かるた」として印刷したほうがいいという話になり、「あ」~「ん」までの読み札を作ることになったという。「ろ」の読み札だけは、2015年聖書フォーラムキャンプで優秀作品に選ばれた小学生の作品を採用しているとのことだ。
絵札を担当した中川涼さんは、子どもが飛びつきそうなポップな絵柄を目指して制作に取り組んだ。読み札はあえて子ども向けにはせず、大人も楽しめるようにした。中川氏は完成した「聖書かるた」について、「子どもの理解力と記憶力は、大人が想像する以上のものであり、幼い頃に暗記した『聖書かるた』の内容は、大人になってからきっと役に立つ」とし、「このかるたが、親子のコミュニケーション活性化の一助けとなれば幸いです」と語っている。
「川柳ひろば」は、聖書にちなんだ川柳が中心だが、最近では時事的なテーマを扱った川柳も多く寄せられ、「シリア難民支援川柳カルタ」「多文化共生川柳カルタ」「異文化交流川柳カルタ」のコーナーも設けられている。これまでの作品はJELAのホームページにある「川柳ひろば」から閲覧できる。
日々の御言葉をいくぶんユニークな視点で受け止め、五・七・五の短い句をひねり出すそのユーモアによって、自分も周りも癒やされる川柳。「川柳ひろば」の管理人でJELA事務局長の森川博己氏は、「川柳は、よい句が浮かんだら気軽に送り続けることが上達への近道なので、出来の良し悪しに関わらず、どんどん『川柳ひろば』に投句してほしい」と話す。そんな森川氏が「川柳ひろば」開設時に披露した一句は、「ジェラ川柳ともに喜び泣くひろば」(ローマ12:15)。
「川柳ひろば」への投句は、未発表の自作に限る。本名を公表したくない場合はペンネーム(柳名)を付記のこと。投稿作品の使用権・著作権はJELA に帰属する。投稿作品は返却しない。なお、入選作はジェラニュースに掲載し、その作者には星野富弘・詩画葉書セットが贈呈される。次号からは、最優秀句の作者に「ハーベスト・聖書かるた」が贈られる予定だ。
投句の送り先は、住所(〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-20-26 JELA「川柳ひろば」)まで。メール([email protected])、ファックス(03・3447・1523)でも随時受け付けている。
「ハーベスト・聖書かるた」は、販売価格1200円(税込)。ハーベスト・タイム・ミニストリーズのオンラインショップで予約注文できる。