ブラジル、インド、ナイジェリア、モロッコが世界で最も宗教的な国であるという調査結果が18日、ドイツのシンクタンク「バーテルズマン・ファンデーション」から発表された。最も宗教的であるとされた4カ国では、96%以上の人々が自らを「宗教的」であると答えた。一方、欧州は全体的に非宗教的であるという結果が得られた。
同調査は、「宗教的」である人々と「非常に宗教的」である人々を調べるため、21カ国の成人2万1000人を対象に行われた。定期的に礼拝を奉げ祈るほか、生活と信仰との間に高い関係性がある場合、「非常に宗教的」であるとされる。
調査によれば、ナイジェリアは、キリスト教徒とイスラム教徒がそれぞれほぼ半数を占め、92%の人々が自らを「非常に宗教的」であるとした。米国も宗教的な人が多く、89%の人々が自らを「宗教的」であると答え、その内62%が「非常に宗教的である」とした。
一方、欧州は米国、世界に比べて全体的に非宗教的であった。欧州で最も宗教的な国はイタリアとポーランドで、共にカトリック教徒が多数を占め、87%の人々が「宗教的」であると答え、40%が「非常に宗教的」と答えた。
ドイツ、オーストリア、スイスは平均的で、「宗教的」と答えた人々は約70%、「非常に宗教的」と答えた人々は約20%であった。
興味深いことにドイツでは、「ヒト」や「イヌ」、「バラ」など、類の概念が形相として実存しないとする唯名論の立場をとる人の割合が高く、教会に通う人の6人に1人が自らを非宗教的だとしている。一方、特定の宗教の信者ではないとする人々の3人に1人は、自らが「宗教的」であると言う。
今回の調査によれば、欧州で最も非宗教的な国はロシアで、「宗教的」だと答えた人は50%にとどまり、わずか7%の人々が自らを「非常に宗教的」であるとした。一方、タイとフランスは、生活において宗教的信念が重要であるとする人々が最も少ない国であった。