旧新約聖書を救済史として系統的に読むという聖書教育教材『ベテル聖書研究(the Bethel Series)』を創案・執筆し、米国でベテル聖書研究会を創設したハーレイ・A・スイガム博士(米国福音ルーテル教会牧師)が16日、召天した。92歳だった。米ウィスコンシン州マディソン市のベテル・ルーテル教会で、現地時間21日午前11時から葬儀が行われる。
日本では、東海福音ルーテル教会(現・日本福音ルーテル教会)から伝道視察のために派遣された故大柴俊和牧師(1927〜2008)が、スガイム博士のベテル聖書研究講習会に出席し、1960年代前半にベテル聖書研究を日本に持ち帰った。約30年にわたり、スガイム博士を毎年日本に招き、講習会を開催。40年間でさまざまな教派・教団から2千人の教職者、2万人の信徒が受講した。
ベテル聖書研究では、牧師や司祭らがまず講習会を受講。その後、各教会で受講を決めた信徒に創世記からヨハネの黙示録までを、旧約・新約それぞれ20課からなるテキストを用いて、旧約1年、新約1年かけて教える。米国では100万人、韓国では40万人が受講し、台湾、カナダ、ドイツ、フィンランド、香港など各国で用いられている。