今回のインドネシア首都で開催された大規模な福音主義キリスト教徒の国際的な世界祈祷集会(WPA)は、4年前から綿密な開催準備がなされてきた。WPAは、世界で最も大きなキリスト教のとりなしの祈りの大会であると言われており、イスラム教徒が大多数を占めるインドネシアにおいて祈祷大会開催の許可を政府から受けることに成功し、パキスタン、アフガニスタン、インド、ナイジェリア、ラオス、ベトナム、エジプト、中国さらには北朝鮮からクリスチャンを招待しての国際的な祈祷会となった。WPAの祈祷大会は11,000席を有するジャカルタセンツル国際コンベンションセンター(SICC)で開催された。
14日から18日までの5日間にわたって開かれた大会では、参加者らがグローバル諸教会が直面する多様な問題に関する数十のワークショップ、セミナーから好きなものを選択して参加することができる形式で行われた。さらに24時間祈祷できる部屋も設置され、参加者たちが24時間祈り続けていたという。大会4日目木曜日の夜には、福音主義指導者らが他の10万人ものインドネシアのキリスト教徒らと共に祈りを捧げたという。
大会で一部の祈祷集会を引導したシード・カンパニー祈祷ディレクタービル・マッコイ氏によると、「ものすごい一体感がここで生まれました。多様な指導者たちが集まりましたが、驚くべき共通の謙遜の感覚の中に置かれた一体感があり、神様だけが私たちが唯一関心のある存在であるということを互いに認識することができました。詩篇133篇の『見よ。兄弟たちが一つになって共に住むことは、なんというしあわせ、なんと言う楽しさであろう』という御言葉が頭に浮かびました」と米CPに伝えた。
シード・カンパニーは1993年にウィクリフ聖書翻訳協会によって立ち上げられた。WPAの大会では、シード・カンパニーが同大会を世界中500万人の視聴者に翻訳・通訳する協力を行ったという。シード・カンパニーエグゼクティブ・デベロップメント代表のマーク・コーディック氏は「神様の栄光の一部は神様の御声をそれぞれの国の母国語で聴くことでなされます。私たちの組織では一致に焦点を置いています。ヨハネの福音書17章21節に『彼らがみな一つとなるため』とあるように、そのような祈りが世界に広がって行くことを目指しています。祈りこそが社会的な強い勢力を打ち破る基盤となるものです。私たちはここでインドネシアの福音主義キリスト者たちがより信仰において成長し、御言葉における情報源にアクセスできるようになり、より訓練されて行くようになるための機会を提供できればと願っています」と述べている。
今年のWPAは宗教的な迫害のある国であるにもかかわらず開催されるに至った。インドネシアには2億500万人ものイスラム教徒が存在している。インドネシアのキリスト教徒の割合は9パーセントとなっており、少数派のキリスト教徒に対する迫害も頻繁に報告されてきた。コーディック氏は米CPに対し、インドネシア政府とWPA組織運営者、教会指導者らの間で協力関係を築くことができたことで今回の大会が成功できたと伝えた。一件の事故もなしに5日間の大会が終了したことが、インドネシアにおける教会指導者らと政府の間に協力関係ができている現れであるという。
WPAでは、クリスチャンのグループに分かれて、度々キリスト教の理念に対して敵対的な対応を取るインドネシア政府のための祈りも捧げられた。コーディック氏は「異なる諸教会の愛による一致した祈りは、インドネシア政府に影響を与えるものです。真実の目標はこの国の霊的な価値観の向上にあります」と述べている。