【米メリーランド州リバーデール】米クリスチャンポスト紙によると、24日、北朝鮮大虐殺展示会開催を記念してトップ北朝鮮人権活動家らが青と白の並列されたリボンのテープカットを行ったという。
メリーランド州の第一韓国長老教会の大広間には、北朝鮮金正日政権で行われている「人による災害」を証明する多くの描写、写真、本、手紙、地図などが展示された。北朝鮮解放週間のイベントの一環として、この展示会は本日までの予定で行われている。
北朝鮮解放同盟議長のスザンヌ・スコルテ氏は、24日、
「今日このような展示会をするのは明日が大虐殺追悼記念日であることからまさに丁度良い開催時期であると思います。1945年、連合国側はドイツの強制収容所の解放に焦点を当てました。当時ドイツ市民は強制収容所へと行進していく多くの犠牲者を目撃してきました。ですから、彼らはドイツ政府、その後の世代の人々にこのような悲劇が二度と起こらないように強く述べることができたのです。
同様に、私たちは今回の展示会を通して人々が今日北朝鮮で日常的に生じている残虐な悲劇を直視し、行動を起こしてくれることを願っています。北朝鮮では毎日数百人が餓死しています。あるいは、そうやって毎日死んでいく人々のうちの一部は餓死ではなく、金正日政府軍による虐殺によるものであったりもするのです」と述べた。
展示会の第一部では北朝鮮国内の囚人になされている一般的な拷問方法を説明する文や描写が展示されている。17枚のパネルが展示されそのパネルでは北朝鮮で行われている数種の拷問方法の記述とその拷問状況の描写がなされているという。
そこに展示説明されている死に至る拷問形式には、水責め、新開発された毒薬の試飲、公開処刑を直視させることで精神異常を生じさせるもの、耳を切り裂く、キリスト教徒に対する改宗拒否のための死刑執行などがあるという。
また展示会では北朝鮮囚人キャンプとして知られる18地点を衛星画像を用いて示すパネルもあるという。
北朝鮮解放同盟副議長で展示館オープンセレモニーで司会を行ったSin U Nam氏は、
「私たちは虐殺を食い止めなければなりません。私たちはこのような人々を救わなければなりません。とても多くの人々が餓死や病死をしています。私たちはこのような人を殺すことを楽しんでいるような狂った独裁者によって生じるすべての死を食い止めなければなりません」と述べた。
他にも北朝鮮難民の16歳の少年による120枚のクレヨン画も展示されているという。このクレヨン画では彼が北朝鮮で体験した蛇やネズミを食べるような苦難の情景が描き出されているという。
おそらく間違いなく最も衝撃的で悲痛な展示は北朝鮮で苦しむ何万人もの子どもたちを撮影した写真の展示であると思われる。栄養失調の赤ちゃんや子どもたちの多くの写真が展示されている。そしてその写真の説明には、この写真に写っている赤ちゃんは翌日死亡した、2日後に死亡したなどと書かれている。
Nam氏は、
「これは単に北朝鮮の問題ではありません。これは全世界に共通の問題です。ユダヤ人が大量虐殺された時代、多くの人々が見て見ぬふりをしました。今、当時と同じことが北朝鮮で生じているのです。これは北朝鮮の問題ですか?違うでしょう。人が無残に殺されているのです。私は米国人、西欧人、中国人、日本人、世界中すべての人々にこのよう虐殺が今も行われていることに気づいて欲しいし、さらに何か行動を起こしてくれることを望んでいます」と述べた。
北朝鮮解放週間の詳細はこちら → nkfreedom.org (英語サイト)