【米クリスチャンポスト】畏敬の念に打たれた地元住民や観光客らが29日、ガーナなど世界の一部地域で日中に暗闇が生じる皆既日食を目撃し、神を称えて感嘆の叫び声を上げた。
皆既日食はリビアのチャドとの国境近くでもっとも長く、4分7秒の間観測された。ブラジル東部から大西洋を横切って北アフリカ、それから中東、アジア中央部、中国西部、モンゴルでも観測されたという。
ガーナ人の日食観測者ナナ・アッパ氏はケープコーストで皆既日食を目撃した直後、ロイター通信に対し、「神は偉大です。今回の皆既日食で神の御業の偉大さを示されました。皆既日食は自然現象の中でももっとも偉大な神の御業を私たちに示してくれるものだと思います。本当に驚くべき美しさです。私は今までの人生でこんなすばらしい体験をしたことはありません」と感動を述べた。
またある研究者はAP通信に対し、「私は多くの科学者がなんと言おうと、皆既日食は神のすばらしい御業であることを信じます。皆既日食を通して、神が真のエンジニアであることを確信することが出来ます」と述べたという。
AFPによると、今回の皆既日食はブラジルから始まり、ガーナ、トーゴ、ベナン、ナイジェリア、ニジェール、チャド、リビア、エジプト、ギリシャ、トルコ、米国ジョージア州、ロシア、カザフスタン、モンゴルで発生したという。
スペインバルセロナから皆既日食を観測しに出かけたJoaquim Boix氏は、「最高です。その色、金属味を帯びた青緑色の光が人々の肌の上に映し出され、空は星々に満たされました。普通であれば、私たちは星を黒い空を背景に見るものですが、皆既日食では、青い空を背景に星をみるのです。本当に特別な気持ちがします」とAP通信にその感動を語った。
皆既日食は月が太陽を完全に覆い隠すために太陽、月、地球が正確に一直線上に並ぶ事が要求されるため、観測する機会は非常に少ない。今回の皆既日食観測に加わったNASA科学者のアレックス・ヤング氏は、2003年11月に南極から観測した皆既日食は最高だったと述べた。
ガーナ首都アクラ西部のケープコーストでは、観測者らが太陽光線保護眼鏡を使用しながらそのすばらしさに興奮して、「ハレルヤ、主をほめたたえよ!」と感嘆の声を上げていたという(ロイター通信)。
オランダからケープコーストに観測にやってきたジャン・ジャルビン氏は、「私はこんなにすばらしい観測が出来るとは思いもしていませんでした。本当にすばらしい体験をしています」と歓喜の声を英国新聞記者に伝えたという。
AFPによると、次回の皆既日食は2008年8月に、北アメリカの一部からヨーロッパ、アジアにかけて観測されるという。