20日月曜日、パレスチナ指導者モハメド・アッバス氏がハマス指導者の下に、パレスチナ新政府を結成する事を提言した。ガザ地区西岸においては最近二名がイスラエル空爆によって死亡しており、暴力行為は継続して行われているという。
2000年9月にパレスチナ人民が蜂起を開始して以来ガザ地区死亡者は4,957名に達したという(AFP)。死亡者の内の大半はパレスチナ人であるという。アッバス氏と西側勢力は暴力行為を行う武装グループとの関係を絶つことを宣言した。しかしながら最近の報告によると、ガザ地区の武装グループが、パレスチナ聖書協会センターが含まれている建物を今月中に爆破すると脅迫していることが明らかになったという。
先週ビル所有者に2月28日までに聖書協会を立ち退きさせなければ、ビルもろとも爆破すると警告するビラがばら撒かれたという。また同じビルに含まれている他のテナントに対しても立ち退くように警告した。
世界的キリスト教援助団体オープンドアに対し、聖書協会広報官は、
「私たちはこの件を大変深刻なことであると見なしています。武装集団はすでに2月3日午後11時ごろ、聖書協会のドアに仕掛けられていた爆弾を爆破させ、聖書協会のガラスドアと鋼鉄を爆破させました。」と事の深刻性を訴えた。
今回ばら撒かれたビラには、「我々はあなたたちをすぐ近くから見張っている。あなたたちはイスラム教に反する教義をばら撒いており、西欧の十字軍から支援を受けながら十字軍福音運動を行っている。」と書かれていたという。
キリスト教徒はパレスチナ国家運動におけるイスラム教原理主義者の急速な成長によって、社会的に大きく阻害されるようになってきている。
パレスチナ社会におけるキリスト教徒の人権に関する新たな調査によると、あるベツレヘム郊外のパレスチナ人キリスト教徒は、「もしあなたが、イスラム教徒が大半でキリスト教徒が殆どいない社会の中に足を踏み入れるなら、あなたは社会からの異様な目を目の当たりにするだろう。彼らが十字架を目撃すれば、あなたは彼らがもはや自分のことが好きではないことを感じるはずです。そして自分が社会から拒絶された人間であること、この場に属していてはいけない人間であるという風に感じるようになります。」と事態の深刻さを訴えていたという。
ガザ地区130万人の人口のうち、たったの2,000人しかキリスト教徒は存在しないという。
聖書協会はパレスチナ当局とアッバス事務所に彼らに対する脅迫に対する警戒態勢を促し、世界の教会に対して祈りを求めている。
聖書協会広報官は、
「さらに私たちは教会がイエスキリストと私たちに対する祈りを通して私たちを救ってくださるように求めます。私たちはイエスを信頼します。私たちは敵の脅迫に負けたくありません。」と切なく訴えたという。
この地域で長期間働いているアラブ人活動家も祈りを求め、現在の聖書協会の置かれている状況について、「非常に危険で深刻です。どうかこの非常に困難なときにガザ地区のキリスト教信者を支援し、祈ってください。」と訴えたという。