米国プロテスタント教会の伝統的主流派教会は将来、「主流」から撤退してしまうのか。
米国キリスト教教会協議会(NCCC-USA)が25日(現地時間)発表した「米国カナダ教会年鑑」(2005年版)によると、米国で昨年最も信徒数が増加した教会はペンテコステ派教会と黒人系教会だった。一方、主流派教会の合同メソジスト教会(UMC)とアメリカ合衆国長老教会(PCUSA)の成長率は低下またはマイナス値を記録した。
ペンテコステ派の代表的教会、「アッセンブリーズ・オブ・ゴッド」の信徒数は1・57%増加(昨年比)した。これとは対照的に、国内第3位の信徒数を誇る合同メソジスト教会は0・002%の増加(同)に留まった。 聖公会は0・57%増(同)、合衆国長老教会は4・87%減(同)と激減した。
国内の上位25教派のうち3教派がペンテコステ派教会、6教派が黒人系教会という結果となり、勢いづく教会の動きが鮮明となった。
信徒数では、カトリック教会が6,700万人(昨年比1・28%増)で国内首位の座を守った。信徒数1,600万人の南部パプテスト連盟(同1・18%増)は第2位につけた。この年鑑は米国内1億5千万人のキリスト教系教会が出席する217個会の情報を基に作成された。
一方、世界60億人の約33%が自身を「キリスト教徒」と認識していることが年鑑で分かった。このうち最も多い教派はローマ・カトリック、次いでプロテスタント、正教会、聖公会の順。今回の調査の結果、末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教)の教勢が急伸していることが示された。年鑑は同教会の成長度を「急増」、将来の成長予想で「高成長を継続」と評している。
末日聖徒イエス・キリスト教会は信徒数が1・71%増加(昨年比)、信徒数では5位から 4位に上昇し信徒数は550万人を突破した。