「日本のリバイバルの鍵は、『Surrender(降伏)』と『Obedience(従順)』です。神さまに全面的に降伏して自分の人生を明け渡すこと、そして神さまの御言葉に従うこと、この2つができれば日本は変わります。」
12日に愛知新生教会で開催された米サドルバック教会・日本伝道チームによる来日セミナー終了後、チームリーダーの星勝雄氏は本紙の取材に対してこのように語った。本紙が星氏との単独インタビューに踏み切った時刻は午後11時すぎ。セミナーを終えて体が疲れているかと思いきや、「聖霊に満たされると体は疲れないね」と笑顔で答えながら、星氏は取材に応じてくれた。
星氏は、神に対する「降伏」と「従順」の大切さを強調する一方、一般信徒が持つべき信仰の姿勢について触れ、「牧師だけではなく、信徒自身も牧師たちに対して心を開いていかなければならない」と語った。牧師と信徒の関係性が透明にならなければ、「信徒が影で牧師の悪口を言う」、「信徒が牧師の人間性や行動を裁く」といった問題が生じがちになる。そうすると、牧師は信徒を力、権力などの人間的な方法によってコントロールしようとし、罪の循環と蔓延を招いてしまう危険性があるという。星氏は、「だから愛が重要。キリストの愛には人の心を開く力があります」と述べ、牧会者と信徒が寛容な態度で互いを受け入れ、理解しあうことが必要だと訴えた。
また、星氏は次世代の教会に期待する体系として、「スモールグループ」と「チャーチ・トゥ・チャーチ」という2つのキーワードをあげた。スモールグループとは、信徒一人ひとりが伝道者であり牧会者であるという意識をもち、信徒たちを複数のグループに分け、そのグループごとに教育や伝道を行っていくという宣教方式。一方、「チャーチ・トゥ・チャーチ」とは、自分の教会のやり方、伝統で良い結果を生んだものを他の教会に伝えていくこと。「自分の教会が健康な教会になったら、そのやり方を他の教会にも伝え、皆で一緒に成長していく。神さまのために皆でやる。宣教の輪を広げていこうというのが我々の目的。教派や教団を超えて伝えていかなければならない。地域によって、ニーズによって、過程に応じて援助していきたい」と語った。
さらに星氏は、日本人の「プライドの高さ」に再び言及し、警鐘を鳴らした。「聖書には、『神さまはプライドを嫌う』とはっきり書いてあります。そのプライドのゆえに神さまに嫌われてしまうと、祈っても神さまに聞いてもらえないという悪循環に陥ってしまいます。そうすると信徒は育ちません」と、星氏は自尊心が強い日本人の特徴を危惧した。また「福音をよく理解できていないから律法的になっていく」とも述べ、日本における福音の必要性について強く訴えた。
星氏は日本のキリスト教界の在り方についても触れ、「日本の教会は、神さまの栄光のためではなく、自分のため、自分の教会の栄光のために働きがちだ」と日本教会の閉鎖性と内向性を批判した。さらに、「純粋に神さまの栄光のために働く方が出られたら、必ず日本にリバイバルが起こります。そのためにも、教会同士や教会内で派閥争いや足の引っ張り合いを続けてはいけない」と述べ、教団・教派を超えた教会同士の一致と協力を呼びかけた。
最後に星氏は、「われわれ人間は放っておいたら地獄へ落ちてしまう。天国へ行くことができる『タダの切符』を貰わない手はありません。イエス様を信じて一緒に天国に行きましょう!」と宣教の熱い思いを語った。
米サドルバック教会・日本伝道チームは今月末まで日本に滞在し、沖縄・東京を巡回する予定。帰国後、星氏は夫婦仲や家庭の問題を抱えた人々を対象とした教会カウンセリングを週3時間のペースで行い、教会のさらなる成長と発展を目指して伝道・牧会活動に尽力する考えだ。