【CJC=東京】バチカン天文台のガイ・コンソルマーニョ修道士が、地球外の地的生物が霊魂を持っていれば、人類と遭遇した際に洗礼を授ける可能性はある、と指摘した。また「インテリジェント・デザイン」は米国の創造論者が作り上げた「悪の神学」と批判している。
同氏は、知的生命体が宇宙空間で発見されれば、「喜ばしいことだ」と述べた。しかし私たちがその生命体とコミュニケーションを交わせることは、実際にはまずないだろう、と言う。
教皇の訪英を前に、英バーミンガムでの「科学の祭典」を控えて語ったもの。霊魂の伝統的定義は、知性、自由意志による愛する自由、決心する自由だ、として、外形はどうであれ、霊魂を持っている生物には、求められれば洗礼を授けることになろう、と語った。
サイエンス・フィクションを読んで科学に関心を持つようになったというコンソルマーニョ修道士。バチカン(ローマ教皇庁)は、科学研究の最新動向を十分に意識している、と言う。
スティーブン・ホーキンズ氏も会員になっているバチカン科学アカデミーが教皇や枢機卿の意識向上に努めている。物理学の法則に神は無関係だ、といるホーキンズ氏の主張に、「彼は優れた物理学者で、神学についても彼は優れた物理学者なのだ」と言う。
同氏はまた、「インテリジェント・デザイン」について、創造論の偽科学版だ、と片付けている。「この言葉は、本来の意味とは全く異なるものを意味するように、米国の創造論極端派の一部グループによってハイジャックされた。真の神を、異教の雷光の神に変えてしまう悪の神学だ」と言う。