・・・いつものとおり安息日に会堂にはいり、朗読しようとして立たれた。すると、預言者イザヤの書が手渡された。・・・イエスは人々にこう言って話し始められた。「きょう、聖書のこのみことばが、あなたがたが聞いたとおり実現しました。」(ルカ4章14節〜21節)
・・・イエスは彼をしかって、「黙れ。その人から出て行け。」と言われた。するとその悪霊は人々の真中で、その人を投げ倒して出て行ったが、その人は別に何の害も受けなかった。・・・こうしてイエスのうわさは、回りの地方の至る所に広まった。(4章31節〜37節)
2010年、新年明けましておめでとうございます。あなたの毎日の歩みの中に祝福が豊かに豊かに与えられますようにと、心からお祈り申し上げます。
この2010年は私たちにとって「変新」の1年でありたいと願います。
クリスマスで始まったイエスの誕生物語が、今日開いたこの箇所では、成人して救い主としてのお働きを始められた当初の物語まで進みました。文字通り、イエス・キリスト、救い主の登場によって新しい時代が始まり、私たちと同じ弱さを抱えた人々の間で、救い主としての偉大な御業が起こり始めたのです。
イエスは、あるときはユダヤ人の会堂に現われて、旧約聖書の預言者イザヤの書を開いて読まれ、ご自身が救い主として人間の世界に遣わされた者であることを宣言し、またカペナウムの町では、その権威と力のある言葉をもって悪霊を追い出しました。
人間の力や、信仰心によって遠くにおられる神に祈ることで人生の変化を求めていた、それまでの時代ではなく、救い主が私たちのただ中におられ、発せられる御言葉により目の前にいる人々の人生が明確に変えられるという、新しい救いの時代が始まったのです。私たちにとっても、今日から本当に神の恵みの時代が始まることを知りたいと思います。そのための秘訣が3つあります。
1.変新への根拠としてのキリストの臨在
聖書の物語は突然、奇跡や恵み、救いの時代を始めたのではなく、イエスがご自身の宣言をもって登場し、イエスがそこにおられることによって神の救いの時代は新しく始められたのです。
私たちがどんなにがんばっても、それは私たちのやる気や努力の範囲を超えません。私たちが変えられ新しくされるための根拠としてのキリストが共におられることを忘れないように。祈るとき、主が共にいて下さることを思い起こしましょう。
変新、私たちが変えられ新しくされるための根拠は、イエスが共にいることに尽きるということをまず知りましょう。
2.変新を保証する権威ある御言葉
私たちが変えられ新しくされるための保証となる権威は、神の御言葉です。私たちには御言葉が与えられているのです。イエスご自身も救い主としてのお働きを始められるとき、人々にこう言われました。「きょう、聖書のこのみことばが、あなたがたが聞いたとおり実現しました。」
神の御言葉は実現して救い主イエスが現われ、そのイエスの御言葉の中にこそ、本当に私たちを変える権威と力が働くことを人々は見たのです。
私たちの「変新」が実現する保証は、神からの御言葉です。私たちの念ずる力の強さではありません。
あなたの心の中に与えられている神の御言葉を大切にし、あなたの生涯を通してその御言葉に集中し、神の力を頂こうではありませんか。私たちの「変新」を保証する権威は御言葉にあるのです。
3.変新を事実とするのは私たち自身
悪霊に取り憑かれた男が、その場で瞬間的にイエスによって解放され癒され正気に戻ったのを見て、人々はイエスの言葉に、権威と力があることを認めざるを得ませんでした。「変新」には、その受け止め手が必要なのです。
信仰の御業は私たちの内に現わされることを知りたいのです。イエスは、変えられなければならない命の状態にある生身の人間を変えて、文字通り、変新させて下さるのです。それは、私たちが神から愛された命を最も正しく生きることができるように、変えられ新しくされることであり、私たちが本物の自分に返ることなのです。
悪霊に取り憑かれていた男の姿は本当の姿ではありませんでした。彼は本物の自分に変えられました。私たちも変えられ新しくされることを願おうではありませんか。
聖書の中にはモーセやギデオン、ダビデ王、そしてペテロやヨハネやパウロなど皆、変えられて新しくされた多くの人々がいます。そして私たちも、神が人を変え新しくする御業を体験する者でありたいと思います。神の御業を共に体験していこうではありませんか。
イエスが現われるやいなや、その御業は起こり始めました。さあ、この2010年、救い主イエスと共に私たちは恵みの変新の1年を事実としていきましょう。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。