2013年に創立100周年を迎える上智大学(東京都千代田区)は、総額5億円規模の「創立100周年記念奨学基金」をもとに09年度から大規模な奨学金給付を行う。通常の経済的困難にある入学生・学生を対象にした奨学金のほか、国際交流促進のために渡航費を負担するものや、学会発表の旅費を補助するもの、神学研究科の学生を対象としたもの、私費外国人留学生を対象としたものなど様々なものが設置される。
今回の奨学金制度新設により、同大では、国際交流促進型、研究者養成・学業奨励型、外国人留学生支援型、経済支援目的の給付型の4つのタイプに分けられた計8つの奨学金で学生を経済的に支援することになる。
国際交流促進型の奨学金では、イエズス会などが運営する東アジアの4大学の学生が参加する「グローバルリーダーシップ・プログラム」参加のための渡航費を支給するものや、交換留学協定校以外の大学留学者へ支援するもの、同大卒業後イェール大学に入学した学生の学費半分を支給するものがある。
また、研究者養成・学業奨励型では、博士後期過程を対象に学会発表に係る旅費の一部を負担するという「レモス奨学金」(上智大学創立100周年記念若手研究者養成奨励金)、神学研究科の学生を対象とした「上智大学熊谷奨学金」が用意されている。
一方、同大への入学を第一志望としながらも経済的理由で入学が困難な者を対象とした給付型の奨学金でも、合格通知とともに入学前に奨学金給付の決定を通知するなど、特徴ある独自の奨学金が設置される。