イエスは安息日に、ある会堂で教えておられた。・・・イエスは、その女を見て、呼び寄せ、「あなたの病気はいやされました。」と言って、手を置かれると、女はたちどころに腰が伸びて、神をあがめた。すると、それを見た会堂管理者は、イエスが安息日にいやされたのを憤って、群衆に言った。「働いてよい日は六日です。・・・」・・・しかし、主は彼に答えて言われた。「・・・安息日だからといってこの束縛を解いてやってはいけないのですか。」・・・群衆はみな、イエスのなさったすべての輝かしいみわざを喜んだ。そこで、イエスはこう言われた。「・・・それは、からし種のようなものです。・・・」(ルカの福音書13章10節〜19節参照)
6冊目のクリスマスブックを出版することができて感謝しています。ある方から、「先生言われたとおり毎年出ていますね。私も毎年揃えていますよ」と言われて、本当に感謝しました。
この1年、世の中は、特に食べ物に関する偽装が相次ぎました。しかし、最も重大なのは日本のクリスマス。イエスが中心にいない、とんでもない偽装です。何故か日本では、イエスを信じない人まで大騒ぎです。私たちは本物のキリストのおられるクリスマスを目指していきましょう。
今日の聖書の箇所も、本物のイエスが、どのように人々の間で働かれたかを語っている箇所です。ある安息日の会堂で、イエスは敢(あ)えて病める人を癒されたのでした。
あなたの信じているはずのイエスは、癒しのみ業をお持ちでしょうか?イエスにとっては救いのみ業、そして癒しのみ業はあまりにも当然のことだったのです。
1.タブー視されていることを破ってまでの癒し
イエス・キリストにとって癒しは単なるおまけではありません。人々の間で禁じられたことだということを十分承知の上で、それを敢えて破ってでも行なうべき、大きな意味のあるものだったのです。
今世界中のクリスチャンと呼ばれる人たちの中にも、神学的な説明であるとして、結果的に癒しは今は現わされないと言う人々がたくさんいます。本物のイエスが希薄であり、イエスが本当に安っぽいものに成り果てています。聖書はそのような中途半端なイエスは語りません。聖書のイエスはもっと生き生きとしたものです。イエス・キリストは、救い主であられると同時に、病める人を見るならばどんどん癒して下さった癒し主なのです。当時の社会では安息日に、癒しの業をしてはいけないと十分承知の上で、それでも敢えて(あえて)、反対を押し切ってなされたのが、癒しのみ業なのです。この21世紀の日本においても、聖書の語るとおりのイエス・キリストを私たちは信じ受け入れたいと思います。
2.癒しは束縛からの解放
聖書が語っている癒しは、単に病気の症状がなくなるというよりも、もっともっと深いものです。
この女性が18年間腰が曲がったまま苦しみ、楽しい生活を行なうことができなかったのは、単なる体の問題だけでなく、サタンがこの女性を縛っていたからです。病気にかかることの恐ろしさは、単なる肉体的なことだけではありません。悪魔に心を操縦され、束縛され、神によって救われた私たちが、全く喜びと感謝の日々を歩めなくなるという、霊的な束縛が恐いのです。
イエスの癒しの素晴らしさは、単なる病気の症状だけの癒しではなく、私たちの霊的な存在を悪魔の支配から解放して、本当に自由にさせることにあります。癒しの信仰とは、救いと重ね合わされる癒しです。そして、イエスが与えて下さる癒しは、特別な人のものではなく、全ての人々のもの、すなわち私たち一人一人のものなのです。
3.癒しは、いつもからし種の信仰から始まる
女性が癒され、人々の間にイエスの業と言葉によって、大きな喜びと驚きがあふれたとき、イエスは、「それは、からし種のようなものだ」と言われました。すなわち、小さな信仰から成長するものであり、必ず実現する命のあるものだということです。
あなたもからし種の信仰を持って祈れば、同じように癒しのみ業の伴うキリストの恵みを体験することができるのです。誰でも受け止めることができる、それがイエス・キリストが約束された救いに伴う癒しのみ業です。だから安心して下さい。イエスが求めておられたのは、特別な人の強い信仰ではなく、誰もが分かち合うことができるからし種の信仰なのです。
癒しとは単なる付け足しのような小さな物ではありません。タブーを破ってまで、主は癒しのみ業を行なわれ、私たちをサタンの支配から解放して下さるのです。神の偉大な救いの力が癒しとなって現われ、私たちは癒されて主を喜び人生が変わるのです。この癒しはからし種の信仰から始まるのです。
21世紀の社会を迎えて、知恵や情報は増し加わり、生活は便利になり、世界中の知識が入ってくる、様々なノウハウにあふれた時代になりました。でも、見逃すことのできない大きな悲しい事実があります。それは、病んでいる人がどんどん増えていることです。だからこそ、イエスの働きが必要なのです。イエスの救いのど真ん中にあるもの、それがあなたに対する癒しです。主は、癒すことであなたをサタンの支配から、意気消沈し絶望で力のない生き方から、あなたを解放して下さいます。それを引き寄せるのは、あなたのからし種の信仰です。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など、多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。