同チャリティーコンサートは東日本大震災の被災者と西アフリカで飢餓に苦しむ人々を支援する目的で開催されている。コンサート特別ゲストで4本指のピアニストとして活躍するイ・ヒアさんは、4本指で演奏されているとは思えないほどの力強さと繊細なタッチでショパンやハッフェルベルなどの数々のクラシックナンバーの演奏を披露した。また一曲を演奏し終えるたびに、短いトークが入り、ピアノ演奏を通して神様と人々に喜びを与えることができることが嬉しいと語り、最後に必ず「日本頑張って!」と語り、一曲一曲に被災者への思いを込めて演奏した。
JIFHの親善大使を務めるゴスペルシンガーの森祐理さんは、歌とともに2度にわたり避難所慰問コンサートを行った様子をテレビ報道の映像を交えて報告し、支援物資だけではなく心の励ましが再び立ち上がる大きな力になることを、自身の阪神淡路大震災で最愛の弟を亡くした体験を通して語り、会場に集まった人々の涙を誘った。
沖縄から参加した一人芝居の照屋京子さんは、エチオピアを訪れた経験をもとに創作した芝居で、飢餓に苦しむ母と子の痛みや心の葛藤を迫力ある演技で披露し、アフリカの飢餓の厳しい現実とその中でキリストにある希望が注がれていることを伝えた。
被災地支援では、クリスチャン支援者らに対する被災者の証しも多く聞かれている。JIFHはクラッシュジャパン、東仙台教会のボランティアらとともに、津波の被害に遭った家屋の「ヘドロかき」をし、泥にまみれた床板をはがし、そこに溜まった海水をバケツをすくい出すという重労働のボランティアも行っている。
ヘドロかき作業は、ゴム手袋、作業用マスク、長靴にレインコートと完全防備で行い、頭からつま先までヘドロまみれになるという。同作業を黙々とこなすクリスチャンボランティアらの作業ぶりを見て、家屋の家主が「みんなクリスチャンなの?」と聞いてきたという。ボランティアが「そうなんです、教会はそれぞれ色々な所に行っていますがみなクリスチャンです」と答えると、家主に「世の中には色々な宗教があるけれど、クリスチャンはいつもすぐに助けてくれるね」と感心されたという。クラッシュでは「この方の心にイエス様の愛の種が蒔かれたこと、そしていつか芽を出し実を結んでくれることを願います」と述べている。
JIFHは「チャリティーコンサートを通して東日本とアフリカの人々のために『私から始める、世界が変わる』愛の力を合わせていきましょう」と呼びかけている。チャリティーコンサートは引き続き26日に沖縄県うるま市民芸術劇場、27日最終日は東京都練馬区練馬文化センター小ホールで開催される。料金は一般2,000円、高校生以下1,000円で、東日本大震災やアフリカの飢餓や大災害に苦しむ人々のために用いられる。