関西学院は、創立120周年を迎える08年度から、現在設置されている中・高等部、大学・大学院に加え、新たに初等部(小学校)を設置する。開校初年度の08年度には1年生から3年生までの計270人を募集する予定。
初等部は兵庫県宝塚市の「宝塚ファミリーランド」跡地に設置され、男女共学、1学年1クラス30、3クラスの計90人、全児童数540人の規模で運営されていく。創立120周年という節目の年に初等部が設置され、初・中・高等部、大学・大学院というより一貫した全人教育を目指していくことになる。
初等部の教育目標には「キリスト教の教えに基づく、たくましい生き方の育成」、「豊かな情操と国際感覚を持った世界市民の育成」、「真理を探究する、確かな基礎学力の育成」が掲げられており、初等部の聖句には、イエス・キリストの幼い頃の姿、ルカの福音書2章40節「幼子はたくましく育ち、知恵に満ち、神の恵みに包まれていた」が選ばれている。
初等部の特色として、「関学タイム60」という独自のカリキュラムがある。これは、「こころの時間」(礼拝、15分)、「風の時間」(聴読学習、15分)、「光の時間」(国際理解、15分)、「力の時間」(推論学習、15分)の4つの時間を毎日の授業に組み込み、各児童の感性を磨いていくもの。
関西学院は、1889年(明治22年)に、アメリカ人宣教師ウォルター・ラッセル・ランバスによって、牧師養成とキリスト教主義に基づく青少年教育を目的として創立された。以来、「Mastery for Service」(社会と人のために、自らを鍛える)をスクールモットーとし、キリスト教主義に基づいた全人教育に取り組んできた。現在、学院全体で約2万人の生徒・学生が学んでいる。