青山キャンパスでの再開発計画を進めていた青山学院(東京都渋谷区)は、同キャンパスのシンボル的建物である間島記念館の建替保存を、同記念館の保存を新館建設とともに検討してきた新館(仮称)建築委員会(委員長・深町正信院長)において全員一致で承認した。
新館建設と間島記念館保存は、同学院の第二次将来計画委員会の報告書を受けて進められていた青山キャンパス再開発計画の一環。2004年に再開発検討委員会が設置されて検討が進められき、今年5月には新館着工を最優先に検討するために新館建築委員会が設置された。
記念館の保存方法については、建替保存、外部保存、内外部保存の3案が比較されたが、老朽化の激しさや、設計の自由度、新館と一体となった有効利用などの観点から、建替保存案が採用された。整備費約3億円をかけ、建物外部の復元に努めながら、隣接して建設する新館との一体的デザインの内部設計を目指す方針。
一方、大学図書館と短大図書館を統合した新図書館や、スチューデントセンター、メディアセンターなどの複合機能を有することとなる新館は、教職員や学生らを対象に実施したアンケートや設計事務所からの提案を踏まえ、建築委員会がイメージを決定した。
今後は学院理事会などに付議し、施設規模や整備スケジュールを含めて正式に決定する。早ければ、今秋までに設計業務を業者に委託する方針。ただし、在校生や卒業生の一部には間島記念館の取り壊しについて反対する意見もある。
間島記念館は、1929年に建設された間島記念図書館が前身。現在は青山学院資料センターが置かれ、青山キャンパスののシンボル的存在となっている。