OMFインターナショナル(国際福音宣教会)は創立40周年記念式にあわせて6月30日、横山基生・好江師夫妻の総主事代行就任式を東京インマヌエル中目黒キリスト教会で行った。第10代OMFインターナショナル新総裁パトリック・フン師が記念メッセージを伝えた。
「世界宣教の夕べ」と題された今回の記念式では、ぶどうの樹キリスト教会牧師兼OMF日本委員会会長の牧野直之師が司会を行い、タイ国ミエン族宣教から帰国した有澤達朗・たまみ宣教師による特別賛美と証、カンボジア宣教から帰国した西村信恵宣教師、台湾宣教から帰国した木下理恵子宣教師による証の時がもたれた。
次にOMFインターナショナル140年の歴史を6分にまとめたスライドが上映され、1865年イギリス人ハドソン・テーラーによって創設された「中国奥地伝道団(英語名:チャイナ・インランド・ミッション)」時代の中国人宣教から、1994年に団体名を「OMFインターナショナル」と改名し、現在に至るまでの宣教の歴史が映し出された。
その後、OMF日本委員会総主事代行就任式が行われ、英国で在英邦人伝道を終えて日本に帰国した横山基生(もとお)・好江夫妻がOMF牧師らによる按手と祈りを受けた。そして、第10代OMFインターナショナル新総裁パトリック・フン師が記念メッセージを伝えた。通訳は竿代照夫牧師(インマヌエル中目黒キリスト教会)。
フン師はまず、40年間にわたってOMF日本委員会を導いた神に感謝を述べた後、使徒の働き11章19節から26節を引用し、「今までの時代の中で、『福音宣教』に都合の良い時代など一度もなかった」ことを強調。またこれまでの時代に比べ、21世紀は宣教がずっとやさしくなったことにもふれた。
使徒の働き11章に記録された時代、それは教会発展において困難を極めたときであった。数々の迫害を受けながらも、聖霊に満たされた無名の人々が熱心に福音を宣べ伝えた姿がそこに記録されている。
フン師は、これまでの宣教が当時のエルサレム教会のような、大教会や大組織によってなされたものではなく、聖霊に満たされた小さな教会、名もない人々が福音を異邦の地へと宣べ伝えたこと、神は大きな豊かな教会を用いるのではなく、弱く小さな教会だが御言葉を真剣に宣べ伝える教会を用いることを強調した。
使徒の働き11章20節ではキプロス人、クレネ人のようないわゆるディアスポラと呼ばれる2つの文化をもった人々が登場するが、このような2つの文化を背負った人が宣教には大きな役割を果たすことにも言及した。
また現代のアジア宣教について、使徒の働きの時代にはアンテオケ教会の働きに様々な人が加わっていく興奮があったが、今のアジアもそのときと同様、日本からアジアへ宣教することで様々な人々が働きに加わっていく興奮、可能性が感じられるとし、今後のOMFの働きに希望を託した。
宣教は長い歴史、大きな教会に固執するのではなく、使徒の働きに出てくる名もなき人々が勇敢に宣べ伝えたように、ただイエス・キリストを中心として自分の力ではなく神に全てを委ねて宣教すべきであると訴えた。
最後にフン師は、OMFが日本の教会に仕えていくように祈り、メッセージを終えた。
OMFインターナショナルでは現在、OMF宣教ニュース、中華福音通信を無料で配布しており、日本のキリスト者の祈りを求めている。詳細はOMFインターナショナル日本委員会(電話:047・324・3286、ファックス:047・324・3213)まで。