米紙クリスチャンポストによると、米キリスト教シンクタンクに所属する科学者チームは、科学と信仰は敵である必要は全くないという考えを支持しているという。
米カリフォルニア州ロサンゼルス北東に位置するパサディナに拠点を置く"Reason To Believe(RTM)"というシンクタンク所属の科学者らが、米ラジオ局が最近、知的創造論を公立学校の授業で教えることについて支持する放送をしたことへの賛同を表明した。
天文学者でRTM創始者のヒュー・ロス氏は9日RTMの声明文で、「公立学校の教育者、教会指導者の双方が科学と宗教を分離し続ける現状のようなやり方を続けていては、もはやこれ以上科学理論も神学理論も発展することはないでしょう。科学と神学は双方とも因果関係を取り扱います。そして双方とも事の原因、宇宙の歴史、生命について説明しようと試みています」と述べた。
RTBの生物化学者Fuzu Rana氏は、「科学というのは宗教と科学の異なる概念やモデルを検証するための強力な道具です。学校の生徒に進化論について問い詰められたとき、教師がなんと答えるべきかを説明するセミナーを開催するのではなく、私たちは、教師が生徒らに異なるモデルについてのより深い検証を促すことができるよう、そのために必要な科学的手法を教師らに説明するべきです」とRTBの声明文で語った。
キリスト教シンクタンクの科学者らは、知的創造論を教える形態として、「ある種の宗教集団が数多くの州や地元教育委員会に宗教理論を強制しようとする」様なやり方では行いたくはないと表明したという。
またロス氏は、「このような宗教集団では、全地のデザイナーとは決して心を一にすることはできませんし、結果的に自然の歴史に関して十分な説明を行うことができないということになります。誰、あるいは何が全地のデザイナーであるかという疑問は検証・反証可能である科学モデルを通して説明されるべきであり、科学者らが将来研究を進めていく上でどんな発見をすることができるかの特定の予測可能性がなければなりません」と述べたという。
1986年に設立された"Reasons To Believe"は、国際的、超教派的クリスチャン研究所として、嘘偽りのない神の言葉としての聖書信仰、そして個人的なイエスキリストが人の姿をもってこの地に来られた創造主、救世主であると信じる信仰の基盤に関して意見を分かち合うために設立された機関である。
ロス氏は「私たちは今、科学教育をわくわくさせるものにするためのユニークなチャンスが与えられています。 クリスチャンとノンクリスチャンが一様に科学というものを、あらゆる考えを公正に競い合わせることができる手段としてすすんで用いるとき、私たちは生徒らに力強く、科学は世の中や人生の最も重要な決定事項を決断する指針を与えてくれることを示すことができるのです」と結論づけた。