ルーテル学院大学(東京都三鷹市)は、キリスト教関連の講座14講座を含む、同大の07年度公開講座「市民と学生がともに学ぶ大学講義」を今週から開講している。
07年度前期に公開されるのは、教養、キリスト教学、社会福祉学、臨床心理学の4部門で、付属ルター研究所の講座を含めて28講座。そのうち半分はキリスト教関連の講座となっている。
公開されるキリスト教関係の講座として教養学部門では、イスラエル民族の歴史を柱に旧約聖書の全体像を学ぶ「旧約聖書、神の救いのドラマ」、「天使のハーモニー」といわれるほどの素晴らしい音色を奏でるイングリッシュ・ハンドベルを学ぶ「ハンドベルで讃美しよう」など3つがある。
また、キリスト教学部門では、神学の概要を解説する「神学通論」、マルコの福音書を英語訳(NRSV)で読む「英語で読む聖書」、最新の考古学的発見なども紹介される「イスラエル史探訪」など7つのキリスト教関連講座が行なわれる。社会福祉部門では「福祉のキリスト教的展開」、付属ルター研究所では、ルター初期の神学的発展の跡をめぐる「ルターの神学」などを開講する。
前期の公開講座は早いもので今週10日(火)から始まっており、来週16日(月)までにはすべての講座が開始され、7月末までそれぞれ全12回から15回授業が行なわれる。また、受講料は1科目5千円(「ハンドベルで讃美しよう、」は各1万5千円)。三鷹市の市民は受講料が半額になる制度もある。
大学関係者の話では、公開講座には毎年120人前後が参加するという。市民と学生が共に学ぶことができる場として、地域社会の生涯教育や、一般市民のキリスト教理解の浸透のために長年にわたって役割を果たしてきた。
ルーテル学院大の公開講座は、大学で行なわれる通常授業の一部を市民が学生と同じ環境で学べるように公開しているもので、公開講座受講による単位の認定などは行なわれない。後期の公開講座は9月から始まる予定で、こちらでも様々なキリスト教関連の講座が用意されている。