桃山学院大学キリスト教センターで、6日、同大文学部教授の小池誠氏がフラワートーキング「2006年夏、ジャワ地震の被災地を訪ねて」で講演し、死者約3500人、2万人以上の負傷者を出した昨年5月のジャワ島中部地震について、被災地の現在の状況と現在の課題を報告した。
ジャワ島中部地震は震源37kmと浅く、震源地がジャワ島内陸であったこと、被災地の建物の耐震性が非常に低かったことなどの要因が重なり、地震の規模と比べて被害が大きかった。被災直後から救助活動、医療チームの派遣、必要物資の供給などが必要とされていた。地震から半年以上が経過し、住宅供給とインフラの整備等が今後支援の中心となる。
桃山学院大は、バリ島のバリ・プロテスタント・キリスト教会の児童養護施設に20年以上にわたって学生を送り、ワークキャンプを行うなど、インドネシアとの交流が盛ん。また震災時には、同大の学生たちがジャワ島復興のために募金を集め、現地サティア・ワキャナ・クリスチャン大学の支援プロジェクトを通して約10万円を送っている。今回の講演も、同大と関わりの深いインドネシアで発生した災害について被災地の現状と課題について分かち合い、今後の活動に結びつけるのが狙い。
フラワートーキングは、同センターで春、秋の年2回、同大でアジア研究に携わる専門家らを招き、日本と他のアジア諸国との国際協力などを中心に講演会を開催している。