四街道キリスト教会(日本キリスト教会連合)で16日、「第7回MEBIGセミナー千葉」が開かれた。賛美、ダンス、ゲームが中心の、遊びと学びの融合した新しい形の教会学校MEBIGの体験講座がセミナー2日目に行われ、同教会と近隣の教会の信徒らあわせて約20人が参加した。
MEBIGとは『MEMORY』『BIBLE』『GAME』という3つの言葉を合わせた造語で、内越言平師が考案した新しい教会学校のスタイル。椅子を取り払い、開放された空間の中で聖書を体験しながら学ぶという、従来の形式にはない、洗練された霊的成長をもたらす弟子化プログラムである。
始まりは賛美。MEBIGの賛美はすべて「お友達」(MEBIGでは「子ども」ではなく「お友達」と呼ぶ)が作った自由なメロディと歌詞を教師たちが整えたもので、覚えやすく分かりやすい。賛美の歌詞に合わせたダンスを愛隣チャペル・教会学校講師の内越泰子師が手本を見せ、参加者全員が覚えて踊った。手足を目一杯に動かし飛び跳ね、隣の人と手を打ち合わせ、一緒にジャンプするなど、激しい動きが特徴だ。
賛美が終わると、まもなくゲームがスタート。礼拝堂の端から端まで、足を広げて作ったトンネルをくぐり抜けて前に進んでいくゲームや、歌とダンスを組み合わせたじゃんけんゲーム、雑巾がけを模した競争ゲームや皆で手を繋いでの追いかけっこやダンスなど、多様なゲームがテンポよく行われていった。
常にピアノの伴奏があり、動きに合わせた軽快なリズムで激しい動きに拍車をかける演出。ジャンケンなどの個人ゲームでは飴やぬいぐるみなどの景品も配られ、無邪気な喜びの声があがる。ゲームが終わるとすぐに、言平師が皆に集まるように声をかけ、指導者に従う意識を覚えさせながら休むことなく次の賛美が始まる。
非常に早いテンポで畳み掛けるように進むMEBIG体験の後半には言平師が、「わたしがどうしても、しなければならないことだからです」(コリ9:16)からメッセージを語った。生きるためは食べること、寝ること、息をすることが不可欠なのと同じように、霊的に生きるためには祈りと、福音の素晴らしい知らせを伝えることが必要であると伝えた。
言平師は、「自分にとって大切なもの、一番好きで大事にしているものは、みんなに自慢したいですよね。これすごいでしょうと、みんなに言いたいし、おしえたいし、あげたくなりますよね。じゃあ私たちがもっている一番いいものとはなんですか?それはイエス様です」と福音を伝えることが何か特別なことではなく、「どうしても伝えたい」という思いから生じる自然な働きであり、喜びのあることだと説いた。
「もっと沢山のお友達がイエス様を知るように」と祈った後、みなでメッセージで読み上げた聖句を暗証した。以前覚えた聖句を実際の生活にあてはめて経験したことを発表する時間もあり、参加者は、ただ聖句を覚えるだけに留まらない、生きた御言葉を体験することの素晴らしさを実感していた。
このセミナーを7年続けて実践し、四街道キリスト教会の教会学校の変革と信徒の育成に取り組んできた、同教会学校の大塚祐子校長は、「私たちの教会がMEBIGに出会ったのは9年前のことでした」と当時を振り返った。当時の教会学校は、信徒の子どもがいやいや出席しているような瀕死の状態。方策に悩んでいた大塚校長は、横浜でMEBIGセミナーが開かれるということを耳にし、直前の参加を申し込んだ。そこで体験したのは、子どもたちが賛美し、祈り、献身できる、本気で子どものためを考えた礼拝プログラムであった。「イエス様といるのは底抜けに楽しい、こんな教会学校だったら、私も行きたい」と教師自身が感じられるものであった。
スタッフの年齢や技術の壁から、すぐに全部を取り入れることは出来なかったが、出来る事から一つひとつ取り入れていった。すると教会がかわったという。外部から子どもたちが来るようになり、一緒に賛美し祈るようになった。その変化を目の当たりにした教師たちも意識が変わり、それに合わせて教会全体の雰囲気も明るくなった。
大塚校長は、「私たちはMEBIGを通して、献身と従順を学びました。イエス様と一緒にいることが幸せ、楽しいということが、教会学校から始まり、教会全体にも伝わっていきました。いま、新しい教会堂に移る計画が進んでいます。神さまを信じ、従い通すという基本的な思いを学び、体質が変化され大きなビジョンと導きをいただきました。この恵みをたくさんの教会の皆さまと分かち合いたいと願っています」と語った。