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申鉉錫牧師の「日本宣教の夢」(16)

2007年3月13日08時50分
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 桜美林大学(obirin Univ.)の元人気講師、申鉉錫(シン・ヒョンソク)牧師のコラム第16回目です。 このコラムは、韓国オーマイニュース(http://ohmynews.com/)に掲載され、当時大きな反響を呼びました。在日韓国人牧師という立場から、同師が日本宣教への夢を語ります。



◆はじめに



 夏休みともなれば、大勢のクリスチャンが韓国から日本へ来る。短期宣教と言う名目で、各教会でチームを作って送り出す。殆どのチームが学生で組織されているが、大人のチームもある。彼らは在日の教会を根城にして、あるいは簡易宿泊所を利用して宣教を開始する。1週間から2週間滞在しながら、日本各地の都市で活動する。



 このようにして夏休みの期間中に派遣される人は膨大な数に上る。これらの人々が日本で宣教することは実に喜ばしいことである。だが一つ心得ておかなければならないことがある。それは「福音」の理解と過去の出来事を宣教にからめないということである。例えば、韓国が日本に過去植民地とされたことに対する恨み等を挙げることが出来る。



◆? ある牧師の経験



 今から20数年前、韓国の有名な牧師が日本に招かれた。日本の教職者の修養会での出来事であったが、講演するために壇上に登った。“皆さん”と呼びかけてすぐ彼の声が止まった。一生懸命声を出そうとしたが全く声が出ない。焦った牧師の額からは汗が滲み出て、それがしずくとなって流れ落ちた。いくらもがいても一言も発する事が出来ない。延々と一時間そのような状態が続いた。会衆もいらいらしてきて会場は異様な雰囲気に包まれた。張りつめた状態の中で、彼は霊感によってある事を悟った。それは日本人に対しての憎しみであった。その感情が登壇した牧師の心にそのまま残っていた。私は日本人を憎んだままここに来て説教しようとしている。なんということだ。瞬間的に身震いしながら罪を懺悔した。牧師の両眼からはとめどもなく悔恨の涙が流れた。程なくして涙は止み、心は平安に満たされた。そして口が開かれ言葉が出た。“皆さん、私は罪人です。私は皆さんを憎んでおりました。過去、日本によって虐げられた歴史を思うあまり日本に行く事を躊躇しておりました。私の義母から日本に行くように何度も勧められましたが、応じませんでした。しかし、義母から強く背中を押されて、しぶしぶ日本へ来たのです。その傲慢さのゆえに神は、私の口を閉じられたのです。私の罪を赦してください。心から懺悔いたします”



 会衆は、牧師の口から言葉が出たことを喜んだ。そして一斉に叫んだ。“その罪は先生の罪ではありません。私たちの罪です”と。そして会場は牧師と会衆が一体となって罪の赦しを請う場となった。先とは打って変わって静かになり、言葉は矢のように口から発せられた。牧師と会衆は一体となって神の素晴らしい御業を拝見した」(講演テープより)



◆? ソウル永楽教会の伝道チーム



 今から10数年前の夏、ソウル永楽(ヨンラク)教会の伝道チームが来日した。柳明元(ユ・ミョンウォン)執事に引率されて、男女20人の伝道者が筆者の勤める千葉の船橋教会に荷をといた。翌日、朝食を済ませたチームは東京都内へ向かった。一日中トラクトを配って伝道し、決心者を募って日が暮れて帰り休む間もなく次の日の準備をした。そして滞在期間中毎朝、早天祈祷会が持たれた。



 筆者は、ある朝の早天祈祷会で「福音」の理解と過去の出来事を宣教にからめてはならないという事を中心に述べて説教壇から降りようとしたその時、リーダーの柳執事が筆者に“今朝の説教は何ものにもかえがたい素晴らしい説教でした”とおほめの言葉をいただいた。筆者は柳執事の言葉に驚き、その訳を聞いたところ柳執事は次のように語った。“私たち伝道チームは、日本行きの飛行機に乗っていました。一行は前方の客席に陣を取って、韓国語で会話を楽しんでいました。ところが、そのうちに話は日本人の悪口に変わっていきました。隣にはチームメンバー以外の人が座っていて、私たちの会話を熱心に聞いていました。そのうちメンバーは居眠りを始めていましたが、私は目を覚ましておりました。突然、隣に座っていた中年の男性が私に話しかけてきました。



 “あなたがたは韓国人ですか?” “はい、そうです” “訪日の目的はなんですか?”“伝道にいきます” “クリスチャンですか?” “はい、そうです” “伝道にいくあなたたちはなぜ日本人の悪口を言うのですか?”と言われてしまい、私は言葉を失いました。まさか隣の人が韓国語を知っているとは思いもよりませんでした。恥ずかしくて、クリスチャンとしての面目がまるつぶれでした。平身低頭して謝りました。



 日本に着いて地下鉄に乗ったところ、先ほどの人が座っているではありませんか。なんとばつの悪かったことか。機内で恥をかいたよしみもあって、その人に“どうして韓国語を知っているのですか?”と尋ねました。その人はなんと“私は在日韓国人ですよ!”と答えました。このやり取りがつい最近あったばかりなのに、“今朝、先生から過去の出来事を宣教にからめてはならないことを話されました。私は深く心を打たれました。日本人を憎んでは福音宣教が出来ないということを身にしみて知らされました。本当にありがとうございます”



 筆者に対し「何ものにもかえがたい」という身にあまる言葉の意味が理解できた。



◆? 憎しみの克服としての福音



 我々は以上において二つの例を見てきた。それは、憎しみを持ちながら福音を述べ伝える事は不可能だということである。



 今日でもたまに日本人を、‘チョッパリ’‘ウェノム(倭人)’と呼ぶ伝道者を見る事がある。悪気はないと思うが、聞く方としては、悪意と受け取られかねない。このような事はあってはならない。無意識の中の憎しみの表れではないのか。



◆おわりに



 イエス・キリストは「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」(マタイによる福音書5章44節)と教えられた教訓をいかして日本宣教に励みたい。

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