東京都三鷹市にあるルーテル学院大学・日本ルーテル神学校は今年、創立100周年を迎え、4月から様々な記念行事を開催している。今後は9月に100周年記念式典、10月に聖路加国際病院理事長の日野原重明氏を招いての記念講演会を開催する。
同大は1909年、熊本市で路帖神学校として開校。1925年に東京・中野区鷺宮に、1969年には現在の三鷹キャンパスに移転した。現在も1学年の定員が100人という、文字通りの少人数教育を実践。教員や学生同士が気軽に声をかけられるアットホームな雰囲気の大学だ。村野藤吾氏設計の本校舎、チャペル、図書館は現代建築百選に選ばれているほか、06年にはトリニティホール、翌年にはルターホールを建設。学内再開発にも力を入れている。
4月25日には米ハートフォード大学からレベッカ・フラナリー教授を招いての記念ハープコンサートを開催。5月13日には包括的臨床死生学研究所・コミュニティ人材養成センター創設記念会、6月、7月には連続神学講演会を開いた。
9月4日の連続神学講演会第3回目には、米サザンルーテル神学校教授のマイケル・ルート博士が講演を予定している。その後は、9月23日の100周年記念式典・記念礼拝、10月3日の聖歌隊・ハンドベルクワイアの集い(会場:東京カテドラル聖マリア大聖堂)、10月12日の100周年記念講演会と続く。9月の記念式典には諏訪中央病院名誉院長で作家の鎌田實氏、10月の記念講演会には医学博士の日野原重明氏が講演する。
先月21日からは「希望を創る」をテーマに高校生から論文を募集する「高校生論文懸賞」(高校生新聞社後援、募集期間:9月16日まで)を実施。最優秀賞受賞者には図書券5万円分が贈呈される。
他にも100周年記念事業の一環として、今年度から12年度に入学する30歳以上の社会人を対象にした「キャリアアップ特別奨学金制度」を創設。在学期間中、年間授業料の半額にあたる40万円の奨学金を給付する。同大では、マルティン・ルターが34歳で宗教改革を起こしたことにちなみ、30〜50代のキャリアアップを応援する取り組みに力を入れている。
また、オリーブの葉をモチーフにした100周年を記念するロゴマークも作成。聖書で「平和」「繁栄」などのシンボルとなっているオリーブの葉を使用することで、これまでの100年の歴史への感謝と、これからの繁栄と平和を求める願いを表現した。