1.地の塩となり世の光として輝く
「あなたはこの日本という国家を変革する力を神から授かっています。もしそれを信じて、今、立ち上がる決心をするならば、あなたは日本を救うことができます。キリストの大使としての使命に目覚め、あなたが命をかけて、自分に与えられた神の賜物を用いるならば、とてつもない神の業が起きるのです!」
ウクライナをロシアの支配から解放した「オレンジ革命」の霊的指導者、サンデー・アデラジャ牧師は、今年9月に帝国ホテルで開かれた国会議員や県会議員を含む歓迎晩餐会でこう語りました。共産主義政権ウクライナにナイジェリアから派遣された若い宣教師・サンデー牧師が1993年に自宅アパートにおいてたった7人で始めた聖書研究会は、今やヨーロッパ最大の教会「エンバシー・オブ・ゴッド」に発展しました。
彼の教会、「エンバシー・オブ・ゴッド」(神の大使館)の会員数は現在10万人を越えましたが、この教会の働きを通して、少なくとも200万人がイエスを信じて救われたといわれます。クリスチャン放送局の彼の福音番組は世界中で一億人以上の人たちに視聴されています。ストリートチルドレン、売春婦、貧困者たちを救済し、アルコール・薬物依存者を解放する働きも強力に展開されています。現キエフ市長を初め、多数の政治家、閣僚、資産家、実業家たちが生み出されました。キエフ市長は、共産主義者にもてはやされていた進化論を廃止し、聖書の神の創造論に基づく教科書を公立学校用に採用しました。
東京の集会で、サンデー牧師のメッセージに感動した現職の衆議院議員がイエスを信じて救われました。「私たち政治家はこの日本の混迷を救うことはできない。救うことができるのは、もはや神しかいないと思う」と、この議員は正直に告白しました。そして日本を変革するという神の使命に自分の命をかけ、政治家としての神の賜物を用いようと決心したのです。
クリスチャンは、地の塩として、世の光として、この世に遣わされています。地の塩とは、この世を腐敗・堕落から守り、神の秩序を回復する人のことです。世の光とは、人々に生きる意味と希望を与え、国家・社会に神の栄光を現す人のことです。クリスチャンは、教会の中だけに閉じこもっていないで、世の中に出て行って、神と共に働くキリストの大使なのです。
期せずして、サンデー牧師の来日中に、カトリックの麻生太郎氏とプロテスタントの石破茂氏が自民党の総裁選を争いました。その結果、麻生内閣総理大臣が誕生しました。国民の実質1%にも満たないクリスチャンの中から、戦後だけでも、吉田茂(病床洗礼)、片山哲、鳩山一郎、大平正芳らの歴代首相が生まれています。また本人はクリスチャンでなくても、親や妻がクリスチャンである首相は、中曽根康弘、細川護煕、羽田孜、橋本竜太郎、安倍晋三など驚くほど多くいます。これはイエスを信じる者によって国家を変革させたいという神の願いの現れです。なぜなら、クリスチャンでなければ、真の意味で、神の秩序を回復する地の塩となり、神の栄光を現す世の光となることはできないからです。
2.自分の心を変革する
状況を変革し、国家を変革するには、まず、あなたの心を変革しなければなりません。「神によって生まれた者」、すなわち「イエスを心の中に迎えた人」は、「すでに世に勝っており、しかも圧倒的な勝利者である!」という聖書のことばの絶対的な真理に目覚めることです。「イエスを信じる者は、神の大使としてこの世に遣わされており、神の国を実現するために、どのような問題や困難をも解決し乗り越えていくことができるのだ!」という真理に固く立つことです。
この世は、さまざまな問題、失望、不安、虚偽、病気、暴力、虐待、殺人などで満ち満ちています。しかし、イエスを信じる者の中に生きておられるお方は、これらすべての問題よりもはるかに偉大なるお方です。このお方の前では、どんな問題も無に等しいのです。ですから、このお方とともに行動していく時、あなたの前に立ちはだかる、あらゆる問題は解決し、どんな困難も消滅していくのです。
99%が白人、共産政権、ロシア正教、無神論のはびこるウクライナに派遣されたプロテスタントの若き黒人宣教師・サンデー・アデラジャ牧師は、初めからカルトとみなされ、またスパイではないかと疑われました。各方面からの迫害と弾圧の中でもひるむことなく、全能の神と共に歩む者は必ず勝利すると信じて戦って圧倒的に勝利してきたのです。
サンデー牧師のメッセージには人の心を変革する力があります。群集に語っていても、その中の一人ひとりの心に直接語りかけるのです。「あなたは今、キリストにすべてを明け渡すことを決断しましょう!」と、神のことばをもって迫ります。それを真剣に受け止めて決断した人は、キリストの大使として世の中に出て行って神のみこころを行い、神の国を実現するように働きます。
中学生の時に妊娠し堕胎した女の子が学校を退学になりました。ウクライナでは小学校卒では誰も雇ってくれません。やむなく売春婦になった彼女は千人以上の男性と関係を持ちましたが、やがて麻薬中毒になり、売春もできなくなりました。身も心もずたずたになってサンデー牧師の教会に導かれた彼女は、キリストを信じて救われました。サンデー牧師のメッセージにチャレンジを受けて、彼女は中高生の女子生徒たちに自分の証しをして自分のような悪の道を歩まないように教えることを決心しました。各地の学校で行われた彼女の証しはやがて教科書になり、すべての公立学校で用いられています。さらにすすんだ教育をするために、彼女は中学校に復学し、今では大学のドクターコースで学んでいます。
このように、ひとりの人がキリストを信じて立ち上がる時、その人は国家をも変革していくことができるのです。
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佐々木満男(ささき・みつお):国際弁護士。宇宙開発、M&A、特許紛争、独禁法事件などなどさまざまな国際的ビジネスにかかわる法律問題に取り組む。また、顧問会社・顧問団体の役員を兼任する。東京大学法学部卒、モナシュ大学法科大学院卒、法学修士(LL.M)。