マレーシアの教会堂を訪ねて
マラッカとポルトガル様式教会堂
聖ペテロ教会、ザビエル教会、ムラカ教会
訪問日 2017年12月4、5日(月、火)
マラッカの物語を聞いた。「昔ある王子が戦いに負けて、強い犬と一緒に逃げてきた。木の陰で休んでいたとき、小さい鹿が現れた。いかにも弱そうな小さい鹿、大きく勇猛な犬にかみつかれたらひとたまりもない。ところが、鹿に追い詰められて、ついに犬は川に蹴落とされた。その場面を見て王子は悟った。自分も戦争に敗れ逃げてきたが、こういうこともあるのかと」
1511年、ポルトガルがマラッカを征服。その後、オランダ、英国の数世紀にわたる支配が半島全土に及んでいき、世界史の大波の影響を受けてきた。1963年に独立連邦国マレーシアとなった。マラッカの町に残る史跡は各国の文化や様式を伝えている。2008年ユネスコの世界遺産に登録。
① 聖ペテロ教会 ST PETERS CHURCH
聖ペテロ教会 St. Peter Church は、白い建物が目を引く。左の塔の外壁に「1710」と記されている。オランダの植民地時代、ポルトガル人が造ったカトリック教会。今もポルトガル人の子孫の村があり、最近ポルトガル人がクリスマスのためにキリストの像を作ったことに対し、市役所から許可を取らないで作ってはならない、マレー人はイスラム教だからと言われているとガイドから聞いた。
② ザビエル教会 ST FRANCIS XAVIERS CHURCH
ザビエルは、インドのゴアからマラッカに来てキリスト教を伝えた。1541年、マラッカから種子島、鹿児島へと渡り、日本に2年9カ月滞在してカトリックの布教を続ける。ローマ教皇に手紙を書いた。「日本人は慎み深く、道理に従う」 。教会の前にザビエル像とやじろう(アンジェロ)の像が建っている。ザビエルが日本の文字を見て「なぜ日本語は上から下に書くのか?」とやじろうに尋ねたとき、「頭が上で足が下だから」と答えたという。
③ ムラカ教会 CHRIST CHURCH MELAKA (ANGLICAN CHURCH)
1735年、オランダ統治時代に建てられた教会。最初は Dutch Reformed Church(オランダ改革派教会)であったが、英国統治時代に Anglican Church(聖公会)になった。鮮やかなレンガ色の外壁が印象的だ。内部にはタイル画の「最後の晩餐」がある。
■ 動画 クアラルンプール⇒マラッカ⇒クアラルンプール
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