聖書の場面を人形を用いて描く「聖書人形展」(バイブルドール・ミニストリー主催)が2日から4日まで、東京都渋谷区のジェラミッションセンターで開催された。日本での開催は昨年夏に開かれた兵庫県、宮崎県での展示会に続いて3回目。平日の3日間という開催期間ではあったが、約100人が訪れ、「神さまのみこころを改めて学びました」など多くの感想が寄せられた。同ミニストリーを主宰する杉岡広子さん(タイ宣教師夫人)は、展示を見た参加者から感動や励ましの声を受け、「今後も続けたい」と語った。
今回はイエスが死刑の宣告を受ける場面から、復活する場面までの全15場面を展示。それぞれの場面には該当する聖句が紹介されており、「人形を見て、また聖書の言葉を読んで、それらが重なって感動を与えている」(杉岡さん)。
タイで初めて開催されたときには、聖句は日本語と英語、タイ語の3カ国語で紹介された。しかし、タイ・バンコクで最大規模のインターナショナル教会であるバンコク福音教会(ECB)での開催をきっかけに、現在聖句の言語は12カ国語まで増加。今回も12カ国語で展示された。
バンコク福音教会では今年3月に今回と同じ内容の人形展を開催し、イースター前の受難週であったことなどから、1週間で500人近くが訪れた。
聖書人形はこれまで様々な国籍の人に見られてきたが、反応はみんな同じだという。国境を越えて、また子どもから大人まで、男性も女性も関係なく、多くの人が聖書を新たな視覚で表現する「聖書人形」から何かを感じるようだ。「心が安らいだ」「不思議な気持ちになった」。聖書を読んだことがない人からもそんな感想が届く。「言葉を超えて、まずは何かを感じてもらう」と杉岡さんは語る。
タイでは人形展を見た人が教会に来るケースもあり、またそういった人たちには教会で他のイベントがあるときに声を掛けやすいという。いわゆる、教会の「敷居の高さ」も取り除いてくれるようだ。
日本では偏見があるのか、「人形」ということで敬遠する人もいるというが、「声があれば、その時期に合わせて帰国することも考えている」と杉岡さん。初めは自分が作った人形を見てもらい、紹介したいという思いだけだったというが、人形を見る人々の表情や寄せられる感想から、「続けていかなければいけない」と思い、今ではバイブルドール・ミニストリーと「ミニストリー」の名前が付けられている。
次の出展のための移動費用ちょうどの献金が与えられたり、様々なところから人形展開催の依頼が入ったりと、次から次へと道が開かれていくという。杉岡さんは「最初は御心かどうかわからなかったが、神様の御心を信じて、また(神様の御声を)聞きながら続けていたい」と語った。
聖書人形は「十字架の道行き」シリーズの他、聖誕を描く「クリスマス・シリーズ」や「イエスの生涯」シリーズもある。また、実際に自分の手で聖書人形を作るワークショップ開催の依頼も募集している。詳しくは、同ミニストリーのホームページ(http://www.bibledollministry.com)を参照。問い合わせは、メール([email protected])または、電話(+66・89・047・4409)まで。