長崎は9日、被爆から62年を迎えた。被爆地近くにある浦上天主堂では、午前6時から追悼ミサが行われた。信徒ら約800人が参加し、被爆者のため、世界の平和のために心を一つにして祈りをささげた。
午前10時40分からは、長崎市松山町の平和公園で長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が開かれ、原爆が投下された午前11時2分、「長崎の鐘」の合図とともに参列者約5500人が一斉に黙祷をささげた。
同日夜には、浦上天主堂から平和公園までの約600メートルの道のりを、信徒ら約1200人がたいまつを持って行進。今年は、原爆で崩壊した旧浦上天主堂のがれきの中から首だけの姿で見つかった被爆マリア像が初めて列に加わった。原爆によって水晶の目を失い、顔と髪の毛の一部が焼け焦げたままのマリア像の姿は、無言のまま、世界平和の実現を叫び続けていた。