北アフリカのリビアで2015年に、過激派組織「イスラム国」(IS)によって殺害されたコプト教徒の男性21人の遺体が見つかった。リビア内務省が7日、首都トリポリの東約450キロにある都市スルトで、ISの要塞(ようさい)跡近くに埋葬されていたのを発見したと発表した。
AFP通信(英語)によると、遺体の頭部は、オレンジ色の服を着た胴体から分離されており、両手はプラスチック製のワイヤーで後ろ手に縛られていたという。
殺害された21人のうち、20人はエジプト人で、1人は出身国が不明のアフリカ系男性。遺体の場所は、ISの囚人の証言に基づいた調査で分かり、6日に見つかった。遺体は近隣の都市ミスラタに移送され、司法解剖される。
殺害されたのは、キリスト教の一派であるコプト教徒たちで、2014年12月と15年1月に別々の事件で捕らえられていた。その後15年2月に、リビアの海岸で処刑される様子が動画で公開され、世界中に衝撃を与えた。21人は16年、コプト正教会の教皇タワドロス2世により列聖されている。