【CJC】教皇フランシスコが典礼秘跡省のメンバーを総入れ替えするという思い切った措置に踏み切った。同省が典礼、特に秘跡を促進し、関連諸規則を定めることを任務としていることから、教皇の意図も分かろうというもの。
数年ごとに各省のメンバー数人を入れ替えるのは教皇の施策として珍しいことではないが、10月28日の人事では同省のメンバーに27人を新任した。そのほとんどが革新派として知られ、また国際色も強まった。
今回の変革は同省長官のロベール・サラ枢機卿の行動に枠をはめたと見る向きもある。同枢機卿は、典礼の敬虔度を強める方向と「改革の改革」を打ち出していた。
新メンバーに国務省長官のピエトロ・パロリン枢機卿、聖職者省長官のベニアミノ・ステラ枢機卿、文化評議会議長のジャンフランコ・ラバージ枢機卿といった「大物」が任命されたことも注目される。
新メンバーで論議の的はピエロ・マリニ大司教。ヨハネ・パウロ2世教皇の元で典礼の責任者として務めていたときには、典礼保守派としばしば衝突していた。
米国からは司教協議会の典礼委員会議長を務めているニュージャージー州パターソンのアーサー・セラテッリ司教が任命された。