世界基督教統一神霊協会(統一協会)が、名称を「世界平和統一家庭連合」に変更した。変更は8月26日付。今後1年間、看板や出版物、公式文書などは新名称と共に旧名称も併記し、名称変更に伴うロゴは追って発表される。公式サイトで8月31日に発表した。
名称の変更については、既に1997年4月に創設者である文鮮明(1920〜2012)が発表。同年5月以降、日本以外の海外にある支部では名称変更が既に行われていたという。
日本での名称変更が遅れたことについて統一協会の広報局は、「諸般の事情」により手続きが遅れたとし、「今後は世界と歩調を合わせて、神様の創造理想を家庭に完成することを通して地上天国実現を目指して参ります」と報道関係者に向けて報告している。
統一協会は、文鮮明により1954年5月1日に韓国ソウルで創設された。活動国は現在194カ国に上る。日本では59年から活動を始め、64年に東京都知事の認証で宗教法人となった。
これまで霊感商法によるトラブルや、マインドコントロールによる勧誘活動などが社会問題となり、裁判も多数行われている。キリスト教系の新興宗教団体に分類されることもあるが、日本のキリスト教会では、カトリックもプロテスタントもキリスト教の一教派とは認めていない。
一方、統一協会は名称変更の発表とともに、これまで献金や勧誘活動について教会側の使用者責任を問う司法判断があったことを受け、「今後このような問題を問われることのないよう、日本社会と国家からより信頼を受けることが出来るように、宗教法人として適正な管理運営に努めて参ります」としている。