フランスの教会 ⑥
ロンシャンの「高きところのマリア」教会
設計者 近代建築の巨匠 ル・コルビュジェ
竣工 1955年 訪問日 2003年9月12日
15世紀の教会堂に、18世紀には塔が建設された。19世紀にはさらに別棟が増設されたが、オリジナルの教会堂は1913年に落雷で破損した。すぐに再建計画が始まり、13年かけて1936年に完成したが、1944年の砲火で破壊された。
1950年にル・コルビュジェの建築案が採用され、若干の変更の後53年に建築開始、18カ月の後55年6月25日が献堂式だった。会堂は丘の上にあって遠くからもよく見える。
内陣は東向き。1944年に約2カ月半、この丘をはさんで激しいレジスタンスの戦いがあった。破壊された会堂の破片が集められて、戦いの記憶となっている。犠牲の象徴である。ル・コルビュジェ自身の言葉によると、「静寂、祈り、平安、霊的な喜び」の場所の創造に心掛けたそうである。
スイスからフランスまで足をのばし、最後を締めくくるのはかの有名なロンシャンの教会。岸井敏牧師夫妻との今回の旅は9日間、全走行距離2086キロ、全走行時間42時間となった。充実した収穫の多い建築視察ができたことを、深く感謝している。
野外礼拝の聖壇
カリヨン
礼拝室
ロゴス腹話術研究会の月例会報『ロゴス』2010年5月号に岸井牧師が書いた記事を参考のために添付させていただく。(春風ハチローは岸井牧師の腹話術芸名)。
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