札幌市の北海きたえーるを会場に行われている「北海道・希望のフェスティバル」(5月9〜11日開催、同実行委員会主催)が10日、2日目を迎えた。この日は、本大会前には「子どもフェスティバル2014」(約900人参加)が行われ、本大会は1日目(約4000人)を大幅に上回る6150人が参加。道内4地域のサテライト会場、ネット中継による参加者も含めると参加者は約9500人に上り、この日の決心者は約630人だった。
北海道・希望のフェスティバルの開催地は北海道であるが、大会の目的は、北海道の人々に「希望のメッセージ」を届けることと、東日本大震災で被災した東北の支援の2つ。司会者は、宮城県にある東北中央教会の永井信義牧師が務めている。また、9日に行われた女性向け集会「レディース・ランチョン」では、震災により教会の閉鎖を経験した福島第一聖書バプテスト教会の佐藤彰牧師がメッセージを伝えた。フェスティバルの開催期間中は震災支援の募金も行われており、大会中に集められた献金も東北の支援として用いられる。
また、先月韓国で発生した客船「セウォル号」の沈没事故を受け、韓国にメッセージを書いた折り紙を届けるというプロジェクトも行われている。これは、フェスティバルの参加教会と、沈没事故により多くの犠牲者を出した韓国・安山市の教会との協力で実現した。韓国人の参加者の中には、涙ながらにメッセージを書いた人もいたという。
このような震災や事故の被害者に向けた愛の働きも行っている北海道・希望のフェスティバルで、フランクリン・グラハム氏は2日目、ルカの福音書19章に記されている取税人ザアカイの物語を引用してメッセージを伝えた。
自分の民、イスラエルから税金を集め、さらに余計に税を徴収して自分の懐に入れていたザアカイ。自分の民からは嫌われ、孤独であった罪深きザアカイが、道を通り過ぎるイエス・キリストを一目見ようと木に登った。それを見ると、イエス・キリストは、「ザアカイ」とその名を呼び、木から下りるように求めた。
ザアカイは金持ちであったが、「彼の人生の中に何か失われたものがあったのです。自分自身の意味や目的を見出せませんでした。霊的な意味において全く虚しかったのです」とグラハム氏。「あなたも何かを探していたから、この場に来られたのではないでしょうか。人生の目的を探しているのではないでしょうか」
「ザアカイ、急いで降りて来なさい」というイエスの言葉に、ザアカイはすぐに従い木から降りてきた。グラハム氏は、「あなたは、ザアカイのように従いたいと思いますか?イエス様はあなたを呼んでいるのです。あなたをゆるしたいと願っているのです」と、参加者に迫った。
グラハム氏のメッセージ前には、北海道では初公演となる「ジーザス・ストーリー」が公開された。聖書朗読と音楽、映像でイエス・キリストの生涯を描く音楽劇で、ゴスペル歌手のSamuelle(サムエル)、Migiwa、国分友理恵の他、朗読者として須貝まい子が出演。1日目に登場したレーナ・マリアも特別出演した。
オープニング・アクトでは、地元の札幌で活動するニューホープ札幌ゴスペルチームが、フラダンスとゴスペルを融合した「ゴスペルフラ」を披露。また、同じく札幌出身のゴスペルシンガーKiki(キキ)が出演した。
ブルックリン・タバナクル・シンガーズやデニス・アガジャニアン、トミー・クームズバンドら米国からの来日グループも1日目同様に出演。グラハム氏のメッセージ後には、レーナ・マリアによるアフター・コンサートが行われた。
北海道・希望のフェスティバルは、あす11日に最終日を迎える。あすは午後4時半からスタート。道内ではこれまで同様、4地域のサテライト会場でフェスティバルの模様が衛生中継され、道外向けには専用サイトでネット中継が行われる。詳細は公式サイトを参照。