いのちの尊さを接点とした宣教
日本プロテスタント教会はこの間、宣教150年を祝いました。しかし、日本のクリスチャン人口は、日本人口の1%にも満ちません。発想の大転換が必要です。従来の神、罪、救いの方式でなく、生命の仕組みのスゴサを接点とする宣教が効果的です。
1.耳を調べる
人間の耳が聞こえる仕組みを調べてみると、スゴイ仕組みになって聞こえています。(1)空気(気体)の振動を(2)鼓膜(固体)の振動に伝える。鼓膜の振動を耳小骨を経て(3)蝸牛(液体)の振動に変え、液体の振動を(4)電気信号に変えて脳へ送って、脳で電気信号を理解して聞こえた、となります。
2.耳をつくられた方
耳は音を情報伝達の手段として使っている器官です。ですから、音の性質がよくわかっていないとつくれません。また、音に反応する物質と、どう反応するかがわかっていないとつくれません。また、その物質を母の食べた食べ物の中から選んで、適材適所に配置しないとつくれません。それを遺伝子にして伝達するようにしないとつくれません。
3.蝸牛の設計に驚く
蝸牛の実物は男性のワイシャツのボタン位ですが、中は複雑です。蝸牛は3つの部屋にわかれていて、耳小骨の振動は上の方(赤線)を通って、最後まで行くと下の方(青線)を通って返ってきます。この返りの振動を真ん中の装置で電気信号に変えて脳へ送ります。
しかし、この蝸牛管は密閉なので、初めの音の振動の後を次の音の振動が伝わっていきます。すると前の音と次の音がダブってしまい、めちゃめちゃになります。そうさせないために蝸牛の最後に蝸牛窓という装置があって、前の音を吸収して消してしまって次の音とダブらないのです。ここまで考えてつくられているのです。スゴイ!
いのちは偶然になどできるものではなく、すべてのことがわかっていないとつくれません。詩編94編9節に「耳を植えつけられた方が、お聞きにならないだろうか」と書かれています。人間のいのちは全能者でなければつくれません。発想の大転換が必要です。
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堀越暢治(ほりこし・のぶじ)
宇都宮大学農業土木科卒業。日本基督神学校卒業。学校法人東京キリスト教学園名誉理事。学校法人グレイス学園めぐみの園理事長。単立・創愛キリスト教会主任牧師。いのちありがとうの会理事長。著書に「人体の不思議発見」「大自然の不思議発見」(いのちありがとうの会)など多数。
■ 外部リンク:いのちありがとうの会ホームページ