昨年12月末からの記録的豪雨による洪水で120万人以上が被災、20万人以上が避難生活を余儀なくされているスリランカに対し、キリスト教国際NGOのワールド・ビジョンは緊急支援を継続している。
ワールド・ビジョン・ジャパンの報告によると、スリランカでは昨年12月末から1月初頭にかけて記録的な豪雨に見舞われ、一時天候は回復したが、1月末から今月初頭にかけて再び激しい雨が降ったため、多くの人々が再度避難。現在は天候が回復しつつあるものの、井戸の汚染、建物や農作物への被害が大きく、洪水発生以前の状態まで回復するには多くの時間がかかる見込みという。
この災害により、これまでに14人が死亡。2000軒以上の家屋が倒壊し、1万3000軒が損害を受けた。また、500基以上の水タンクとダム、40万エーカー以上の水田が被災。30万人以上の子どもたちが学校に通えない状態だ。
ワールド・ビジョン・スリランカは、昨年12月末から政府や現地NGOと協力しながら緊急人道支援を実施。これまで被災者1万5000人に食糧、固形食塩、生活物資の配布を行った。また、4つの避難キャンプで1日当たり3万2000リットルの水を配給している。
ワールド・ビジョン・ジャパンでは、海外事業部緊急人道支援課のスタッフが2009年7月からスリランカに滞在。今回の洪水による被災者にも人道支援を行っており、飲み水や衛生キット、子どもたちへの学用品の配布、汚染された井戸の清掃などを行うための緊急支援募金をウェブサイトで呼び掛けている。