最近の不況で職を失い、金銭的に困難な状況にある人々を支援しようと、三重県伊賀市にあるカトリック上野教会が、失業者を対象にした支援活動を始めた。敷地内にある建物を仮住居として提供したり、信徒らが提供してくれたインスタント食品や米などを配るというもので、利用者からは「本当にありがたい」と感謝の言葉が出ている。毎日新聞が伝えた。
同紙によれば、同教会では製造業で働く日系ブラジル人の信徒が多く、昨年末ごろから失業により生活に困る人たちについての声が出始めたという。これまでは、信徒からの提供物を配ってきたが、限界があるとして今後は一般の市民からも支援物の提供を呼び掛けていくという。
日本のカトリック教会では、最近の景気低迷で従業員削減や、派遣労働者、契約労働者の解雇が広がる状況を受けて、今年に入ってから「2009いのちを守るための緊急アピール」を発表。教区、小教区、修道会、信徒の団体などの様々なレベルで、失業などで苦しむ人々に手を差し伸べることができるよう体制を整えるとしている。