古代キリスト教最大の異端であり、伝統や権威に反逆するもうひとつの「知」のかたちとして、心理学者ユングやポストモダンの思想家など、多くの知識人を魅了してきたグノーシス主義。しかしその理解は、おのれの空想や独善を仮託した蜃気楼にすぎなかった。虚妄の解釈を排して、テキストと時代精神を細心に読み解くとき、キリスト教正統派と同じ時代の要請を担って、「父なる神」の真の姿を求め、プラトン主義など古代思想や神話を吸収しつつ進化したグノーシス主義の発展と崩壊の軌跡がはじめて明らかになる。彼らが探究した至高神の正体とは。(購入する)
著者: | 大田俊寛 |
価格: | 税込2,625円 |
出版社: | 春秋社 |
発売日: | 2009年11月19日 |
ページ: | 280ページ |
ISBN: | 4393332989(ISBN‐10) 978‐4393332986(ISBN‐13) |