ピューリタン改革派神学校のジョエル・ビーク校長が2日、米ミネソタ州のミネアポリスで開かれた集会で講演し、「家庭礼拝は非常に重要」「あなたの家庭は、神に忠誠を尽くす必要がある」と語り、家庭毎にささげる礼拝の重要性を強調した。
ビーク氏が講演したのは、米国の宣教団体「デザイヤイング・ゴッド」の年次集会。「祈る牧師の力ある生活」をテーマに3日まで行われる同集会には多くの牧師が参加している。
3人の子どもをもつビーク氏の家庭でははじめ、日曜日に一度の家庭礼拝をささげていた。礼拝は共に祈り、宗教書の古典であるジョン・バニヤンの「天路歴程」をビーク氏が読み上げ、黙想するというもの。この時間には会話を楽しむということはなく、神の御心に焦点を当てる。現在、ビーク氏の家庭ではこのような時間を毎日もつに至っている。
「これ(家庭礼拝)は私の一日でもっとも大切なひと時だ。いかなる理由があっても辞めるつもりはない」「家庭礼拝をささげることが非常に重要であることを心の底から知っている」とビーク氏は強調した。
デザイヤイング・ゴッドの創設者であるジョン・パイパー氏(米ベツレヘム・バプテスト教会牧師)は、両親からそのような伝統を受け継いでいないと弁解することなく、家庭で礼拝をささげる伝統を始めるよう強調。「伝統はどこでも始められる。私では始められないと考えないでください」と参加した牧師に訴えた。
ビーク氏は、かつて英国から米国へ渡ってきたピューリタンがどのように家庭礼拝を守ってきたかを紹介。家庭をもつ男性が自分の家庭で礼拝を導くことができなければ、聖餐に預かることを禁止するほど、ピューリタンが家庭礼拝を重要視していた。家庭礼拝が社会の基礎であったと語った。
一方、ビーク氏は家庭礼拝のポイントとして、10分から20分の短時間で終わらせ、毎日ささげることを指摘した。「あなたは霊的な糧を毎日必要としている。だから、家族にも同じようにしてあげるのだ」と言う。また、礼拝は賛美と聖書朗読、聖書からのメッセージ、祈りの4つで構成されるべきで、家族全員が参加することが重要だと語った。
また、忙しい、疲れているといったことを理由に、家庭礼拝を中止してはいけないと繰り返し強調。「私たち(牧師)は、(家庭礼拝)を実行しなければいけない。信徒に自宅で家庭礼拝をささげることを教えなければならない。神は私たちにこれを要求しておられる」と語った。
ビーク氏は最後に、「実行しましょう。そうです。子どもを完璧に育てることはできません。そうです。いろいろな課題にぶつかるでしょう。しかし、家庭礼拝があなたの家族全体、また家族同士のコミュニケーションにおいて一つの貴重な役割を果たすこと、そしてあらゆる点であなた自身の助けになるということを知るはずです」と語った。