東インドで連邦政府軍と州警察が、反キリスト教グループによる暴動の阻止に失敗したことが、米国に本部を置く人権団体、国際クリスチャンコンサーン(ICC)の調べでわかった。暴動はクリスマス前日から続いており、これまでに少なくとも6人のクリスチャンが殺害された。1日、英クリスチャントゥデイ紙が報じた。
ICCに対して地元のクリスチャンが匿名で話したことによると、12月28日の夜、マーリカプール地方のカンドハマル郡にあるウダイギリ村では600人のクリスチャンが人家への暴行を避けるために村内のバプテスト教会に避難しなければならなかったという。
全インドクリスチャン協議会事務局長のジョン・ダヤル博士が代表を務める事実検証チームによると、カンドハマル郡のバリグダ区において、6人のクリスチャンが遺体で発見され、400棟のクリスチャンの民家と60個の教会がここ6日で焼き討ちにあったという。
ダヤル氏は声明の中で、「若者と健康なクリスチャンは生命を守るために村を離れて逃げました。子ども、女性、高齢者、病人など、命を守るために逃げることができない人々は非常に危険な状態にさらされています」と述べた。
また、ダヤル氏は被害者の発言を引用し、「生存者はここ4日、飢餓状態に置かれています。また、病人やけが人は治療を受けることができない状態です。食べ物を得ようとしたり、治療を受けようとしたり、住居を得ようとする人は、ヒンドゥー教への改宗を強制されます」と語った。
12月22日付の地元紙の速報によると、地元のキリスト教指導者は区長や警察署長に面会し、証言となる被害者の手紙を手渡して生命の危険を訴え、保護を求めていた。
しかし、地元政府はクリスチャンの訴えを聞き入れなかったという。
ダヤル氏は「オリッサ州では、インドの憲法において基本的人権として保障されている生存権が、マイノリティであるクリスチャンに対して保障されていません。どの交番も、クリスチャンの被害者住民からの訴えを記録さえしません」と話している。