【CJC=東京】 ソニーの家庭用ゲーム機「プレイステーション3」(PS3)のゲームソフト「レジスタンス―人類没落の日―」が、英マンチェスター大聖堂の内部を銃撃戦ゲームの背景として無許可で使用したとして、国会で取りあげられるまでになったが、今度は英映画テレビ芸術アカデミー主催のビデオ・ゲーム賞のPCワールド・ゲーマーズ賞部門の最終候補作品に指名されたことから、教会の憤慨が再燃した。公営BBC放送が伝えた。受賞作は部門売り上げ首位のものとされている。
同大聖堂のロジャーズ・ガヴェンダー主任司祭は、候補作に指名するとは「恥ずかしい」ことだとし、「ソニーは、大聖堂を撮影したり、ゲーム作品に使用する許可を得てはいない。アカデミーは、契約、権利、義務といったものを無視して歴史的建造物に立ち入り、内部を撮影することは製作者に認められるとでも言うのでない限り、そこを見逃してはならない」と非難した。
司祭はかつて「ソニーにはゲームを止めるよう求めたのに、それは拒否された。こちらが指定する団体に寄付するよう求めたのに、それも拒否された」と語っていたことから、今回の発言となったようだ。
司祭は、ソニー側に「聖別されたデジタル指針」の設定を求めている。他の建物も「仮想の冒涜」を受けることが懸念されるからだと言う。
授賞式は10月23日、ロンドンで行われる。