旧日本軍が使っていた「九四式自動拳銃」と実弾を所持していたとして、稲川系暴力団幹部の松本泰司容疑者(53)=横浜市=が、銃刀法違反容疑などで逮捕された。日本テレビなどが10日、伝えた。
日本テレビによると、松本容疑者は5月、横浜市内で借りていたレンタルボックスに、九四式拳銃1丁と実弾9発を所持していた疑いが持たれている。実弾9発のうち、1発は発射できる状態で保管されていたという。TBSによると、見つかった九四式拳銃は、油に浸した紙で包まれるなどして保存状態は良かったという。
松本容疑者は警察の調べに対し、「私のものではありません」と話し、容疑を否認している。TBSによると、使用可能な九四式拳銃が神奈川県内で押収されたのは、過去10年間で例がない。警察は入手ルートなどを詳しく調べている。
九四式拳銃は、1930年代に旧日本陸軍が開発・採用した自動拳銃で、35年から生産が終了する45年までの間に、計約7万丁が生産されたとされている。