【CJC=東京】教皇フランシスコは24日、アルメニアを訪問した際のあいさつで、オスマン帝国(トルコの前身)末期の1915年に多数のアルメニア人が大量殺害された事件に言及した。
教皇は同事件を「前世紀の、民族やイデオロギー、宗教などを理由とする巨大なリストの始まり」と指摘した。もともと用意していた原稿にはなかったという。
教皇は、迫害から100年となった昨年の春、「20世紀最初のジェノサイドだと広く見なされている」と発言し、虐殺を認めていないトルコ政府が抗議、駐バチカン大使を本国に召還する外交問題に発展したことがある。
教皇はまた、24日にローマを出発した直後、同行した記者団に、欧州連合(EU)離脱を選んだ英国民の意思を尊重すべきだと訴え、欧州の「共存」を促した。