世界教会協議会(WCC)は6月20、21日の2日間、ノルウェー中部の都市、トロンハイムで「先住民族の文脈における和解のプロセス」と題する会議を開く。WCCが3月31日、公式サイトで伝えた。
この会議は、ノルウェーの先住民族、サーミ人のサーミ教会協議会が受け入れ役となり、6月22日から28日までトロンハイムで開かれるWCC中央委員会の会合との関連で開かれる。
ノルウェーのサーミ教会協議会総幹事でWCCの先住民族プログラム準拠集団(IPPRG)の議長、トーレ・ヨンセン氏は、「WCC中央委員会の会合とのつながりは重要だ。なぜならそれがエキュメニカル運動における重要な声として先住民族を見えやすくするからだ」と述べた。
会議では、「真実と癒やし」と「和解と変革」という二つのテーマに焦点を当てる。
ヨンセン氏は「『真実と癒やし』というテーマは、先住民族の視点からすれば、特別な価値のあるものだ。なぜなら、真実の否定が、先住民族が体験している精神的外傷や疎外の一つの根本的な原因だからだ。真実を語ることは、多くの地で今もなお先住民族と大多数の住民の関係を歪ませている、沈黙や無知、そして否定の文化に対する挑戦だ。真実を語ることは、私たち自身の癒やしの一部として、私たち自身の声を取り戻すことにも関わるものだ」と説明した。
ヨンセン氏は次のように付け加えた。「しかしながら、真の和解、真実から変えられた関係への動きである変革にも関わる。それは、先住民族の権利と尊厳のために現在続けられている闘いにおいて非常に重要だ。この会議で、世界のさまざまな地域から重要な体験が集められることになるだろうし、私たちはそこでの洞察を正義と平和の巡礼に関するWCCの包括的な活動と結び付けることを望んでいる」
「このつながりは、私たちが思うに、将来のエキュメニカル運動に対する先住民族の存在と貢献を強めるための鍵にもなるだろう」と、ヨンセン氏は結んだ。
WCCは長年にわたって先住民族との連帯を行っており、その先住民族プログラムは「周縁からの宣教」に関する活動の一環となっている。IPPRGは昨年12月10、11日、スイスのジュネーブにあるエキュメニカル・センターで発足会議を開き、「先住民族を含む正義と平和の巡礼は、教会にとって変革の過程を伴う」と結論付ける共同宣言を発表した。