大阪市東住吉区にある大阪市立小学校の男性教諭(37)が昨年12月、当時5年の男子児童に対し、壁に押し付けるなどの体罰を加えた上で、「これで先生がクビになったら一生許さへんからな」などと暴言を発していたことが明らかになった。時事通信などが5日、伝えた。
同通信や産経新聞が大阪市教育委員会の話として伝えたところによると、教諭は昨年12月22日、放課後の学習中に、自身の注意に従わず教室内を歩き回っていた男児の顎(あご)をつかんで、壁に押し付ける体罰を加えた。その上で、近くにあった配膳台の上で背中を反るような体勢にし、児童の襟首を持って席に座らせようとしたが、児童が転倒。「これで先生がクビになったら一生許さへんからな」と暴言を浴びせたという。
児童は帰宅後、「怖い。怖い。お母さん、ごめん」などと繰り返しつぶやき、体調を崩して嘔吐(おうと)したため、救急車で病院へ搬送されたという。検査を受けたが異常はなく、けがなどはなかった。一方、教諭による体罰や暴言と、児童の嘔吐の因果関係については、いずれのメディアもこれまでのところ明確に伝えていない。
保護者が学校側に連絡して発覚。同紙によると、校長が翌日、児童宅を訪れ謝罪した。
教諭は、大阪市教育委員会の調べに対し、「態度を改めてほしいという気持ちがあった。反省している」(同通信)、「(暴言は)一生をかけても男児を指導するという意味だった」(同紙)、「指導力不足で申し訳なく思っている」(TBS)などと話しているという。
同通信によると、この教諭は昨年10月、担任をしていた当時4年の男児にも体罰を加えていたという。大阪市教育委員会は教諭を既に戒告処分にしており、教諭は今年4月から別の学校へ異動している。