2015年の取り引き最終日「大納会」となった東京株式市場は30日、日経平均株価の終値が前日比51円48銭高の1万9033円71銭となり、17日以来2週間ぶりに1万9000円台を回復して、今年の取り引きを終えた。
読売新聞によると、大納会の終値はここ4年連続で上昇を記録。今年1年では、約9パーセント、1582円94銭上昇したという。また、日本テレビによると、大納会の終値としては、1996年の1万9361円35銭以来19年ぶりの高値となった。
この日は、前日29日の米ニューヨーク株式市場の上昇を受け、東京株式市場も朝から買い注文がふくらみ、日経平均株価の上げ幅は一時130円以上になる場面もあったという。
日経平均株価は3日連続で伸び、日本経済新聞は「原油先物価格の上昇を受けた前日の米株高で、投資家心理が改善した。食料品や陸運、小売りなど、好業績期待のある内需銘柄を中心に物色が入り、指数の上昇につながった」と分析している。一方、上値を追う積極的な雰囲気ではなく、利益確定売りも出て伸び悩んだという。
大納会は、日本の証券取引所のその年の取り引き最終日で、大晦日(12月31日)は休みであるため、通常は12月30日だが、30日が土曜日の場合は29日、30日が日曜日の場合は28日になる。2008年までは、午前の取り引きで終わっていたが、09年からは通常と同じ午後の取り引きまで行われている。
一方、大納会は株価が上昇することが多いことから、大納会に向けて株価が上昇することを「掉尾(ちょうび)の一振」と呼ぶ株式市場の用語がある。