世界169カ国に派遣されている韓国人宣教師の数が2万人を超えたことが世界最大級の韓国人宣教師カンファレンスで明らかになった。韓国人宣教師数は、10年前に比べ倍増している。このままの増加率が維持されれば、2020年には米国を上回り世界一の宣教師数を誇る国となることが予想される。28日、米クリスチャンポスト(CP)が報じた。
米シカゴでは23日から27日にかけて、世界韓国人宣教師による最大規模のカンファレンスである第7回韓国世界宣教カンファレンスが米イリノイ州シカゴのウィートンカレッジ開催され、ジョン・パイパー氏など米著名福音主義伝道者も同カンファレンスに出席した。同カンファレンスではこれまでの世界宣教の経緯を振り返り、今後10年の展望する時がもたれた。
米ミネソタ州ベツレヘムバプテスト教会牧師のジョン・パイパー氏、ユース・ウィズ・ア・ミッション共同創設者のローレン・カニンガム氏、ローザンヌ運動エグゼクティブ議長のダグ・バードサル氏、ビリーグラハムセンターエグゼクティブディレクターのロニ・アーノルド氏らが、同カンファレンスに招かれた。
パイパー氏はカンファレンス開会礼拝で「神様が韓国の諸教会のために偉大な呼び掛けをされておられる。神様は世界中の勧告書教会に大きな祝福を与えられた。祝福が大きく与えられるところには、大きな責任も伴う」と述べた。同カンファレンス参加者は5千人以上に及び、そのうち半分は韓国人宣教師であった。
同カンファレンスは1988年以来4年ごとに開催されており、韓国三大宣教団体、韓国世界宣教キリスト協議会、韓国世界宣教連合、韓国世界宣教フェローシップによって後援されている。世界の韓国人宣教師数は1990年には1,000人であったが、今日では世界中に2万5千人もの韓国人宣教師が存在しているという。
韓国人宣教師数の急激な増加の要因のひとつは背後にある祈りにあることがカンファレンスで指摘された。韓国人宣教師を世界に派遣する背後には10万人もの祈り手による祈りがあったことが同カンファレンスで言及された。第1回韓国世界宣教カンファレンスが開催された当時の韓国人宣教師数は500人に過ぎなかったが、2000人には1万人にまで増加した。
同カンファレンスでは、世界キリスト教宣教における今日の最大の脅威はイスラム教の世界的な急成長であることが指摘された。イスラム教徒の活動が経済的にも活性化しており、世界中にモスクを設立する目標をもって宣教活動を広めている。イスラム教は、イエスを主であると告白しておらず、キリスト教では敵をも愛す愛を教える一方、イスラム教では赦しがないという違いが言及された。またキリスト教の世界に与える影響が弱まっている中で、世界の主要都市や若者を宣教のターゲットに当てるべきであることが指摘された。
また北朝鮮については、共産主義国家の独裁政権から解放されたとき、北朝鮮国内に聖書がなければ、倫理的にも道徳的にも指針となる教えがないことが懸念事項として挙げられた。北朝鮮が解放された後、そのままの状態に任せれば、多くの女性が売春婦となり、また多くの男性が世界のマフィアに加わり金銭崇拝に陥ること心配があり、北朝鮮に聖書が存在していることが重要であることが指摘された。
ローレン・カニンガム氏は神が韓国教会を祝福され、インターネット・通信技術に富む国とされた理由として、「一刻も早く北朝鮮に入り、福音を伝える準備をするためである」と指摘した。カニンガム氏は韓国教会は北朝鮮国民が独裁政権から解放されるのまで待つのではなく、南北朝鮮統一のために祈り、備えている必要があると指摘した。
同カンファレンスでは韓国人宣教師数が急激に増加したことを祝福する一方、欧州教会が一時は世界宣教の中心的役割を果たしたもののその後衰退を示した例も回顧され、「韓国諸教会も100年後に同じ道を辿ることのないように、傲慢にならず、神により頼んでいかなければならない」ことも確認された。次回カンファレンスは2016年に開催予定であるという。
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