【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)には時にスキャンダルが巻き起こる。今回、米週刊誌『ニューズウィーク』が取り上げたのは、バチカンの独特な会計手法をめぐるマネーロンダリング(資金洗浄)疑惑。
米大手銀行JPモルガン・チェースは今月末、バチカンの「宗教事業協会」(通称:バチカン銀行)がミラノ支店に保有する口座を閉鎖する。送金活動の疑問点について説明を求めたが、バチカン側が「対応不可能」だったためと言う。
口座閉鎖措置は、イタリアの財務警察が継続中の捜査を受けたもの。警察は2010年9月にバチカンの資産3300万ドル(約26億円)を一時凍結し、粉飾会計の疑いがあるとして捜査を続けている。
健全さを証明するため、できる限りの行動を取っているというのがバチカンの主張。10年末には、財務情報監視局を設立した。
米国務省は3月上旬、今年度の『国際麻薬統制戦略報告書』を発表、マネーロンダリングに利用される懸念がある国のリストに初めてバチカンを加えた。
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