2021年の軍事クーデターに端を発した武装闘争、および、その結果の内戦によって荒廃したミャンマーだが、その国内の混乱にもかかわらず、最近、ジャングルの中心で6人が洗礼を受けた。この出来事は、70年以上も残虐な紛争が続いているカレン州で行われたのである。
洗礼式を執り行ったのは、元アメリカ陸軍レンジャーの経歴を持ち、軍人から宣教師かつ人道支援者に転じたデイブ・ユーバンク氏である(2023年5月17日、5月19日の世界宣教祈祷課題参照)。
彼は1997年以来、自ら創設した「フリー・ビルマ・レンジャー」(FBR)を通じてミャンマーの人々に仕えてきた。ユーバンクとそのチームは、紛争に巻き込まれた人々に医療支援や人道的救援を提供するとともに、福音の希望を伝えるために尽力している。
FBRの活動は、決して生半可な覚悟ではできないものである。ユーバンクとそのチームは、ミャンマー軍からの絶え間ない脅威にさらされながら危険なジャングル地帯を踏破し、過酷な環境に耐えて援助物資を届け、キリストのメッセージを伝えているのだ。そのような危険を顧みず、ユーバンクは自らの使命に忠実であり続け、さらには紛争地帯の中で子どもたちを育てているのである。
洗礼式が行われたとき、ジャングルには賛美の歌声が響き渡った。「聖なるかな」「ハレルヤ」といった歌を子どもたちが歌い、キリストを通じて得られる自由と赦(ゆる)しが高らかに賛美された。戦火の中、人々は束の間、この地上に天国を見たのだ。
ミャンマーの内戦が速やかに収束し、宣教の業がさらに力強く前進するよう祈っていただきたい。
■ ミャンマーの宗教人口
仏教 80・0%
プロテスタント 7・0%
カトリック 1・3%
イスラム 7・2%
ヒンズー 0・4%
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