聖書が教える、キリストを信じる人の生活や行動の土台は、第一に神を愛し、第二に隣人を愛することといえます（マルコ１２：３０、３１）。神である主を愛せよ。隣人を自身のように愛せよ。この二つより大事な命令は、他にありません。
１. 真理と愛
長老から、選ばれた夫人とその子どもたちへ。私はあなたがたをほんとうに愛しています。私だけでなく、真理を知っている人々がみな、そうです。このことは、私たちのうちに宿る真理によることです。そして真理はいつまでも私たちとともにあります。（２ヨハネ１：１、２）
「わたしはあなたがたを知っています。あなたがたのうちには、神の愛がありません」（ヨハネ５：４２）
「与えられた聖霊によって、神の愛が私たちの心に注がれているからです」（ローマ５：５）
①私たちのうちには愛がない。②聖霊が与えられ、③神の愛が心に注がれる。
［１節］をギリシャ語原典と引用聖句から解くと、「イエスから使徒に任命され、８０代後半になっている、エルサレム教団の長老ヨハネから、神に選ばれキリストの夫人とされた教会と、神により新生した信者である子どもたちへ。キリストの福音を語ってきた私は、神に選ばれたあなたがたを神の愛で愛しています。私だけでなく、イエス・キリストの真理を知っている人々が皆、神の愛で愛しています」となります。
［２節］を解くと、「この神の愛によることは、与えられた私たちのうちに宿る真理の御霊によることです。そして、御霊による真理は永遠に私たちと共にあります」となります。
２. 恵みとあわれみと平安
真理と愛のうちに、父なる神と御父の御子イエス・キリストからの恵みとあわれみと平安は、私たちとともにあります。（２ヨハネ１：３）
「イエスは彼に言われた。『わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、だれひとり父のみもとに来ることはありません』」（ヨハネ１４：６）
①行くべき道を知る力、②真実を知る真理の力、③永遠に至るいのちの力。①+②+③→御父の御許。
「神は愛です。愛のうちにいる者は神のうちにおり、神もその人のうちにおられます」（１ヨハネ４：１６）
「神は私たちに御霊を与えてくださいました。それによって・・・神も私たちのうちにおられることがわかります」（１ヨハネ４：１３）
①神＝愛。②愛のうちにいる者＝神のうちにいる。③御霊が与えられ＝神も私たちのうちにいる。
［３節］をギリシャ語原典と引用聖句から解くと、「御子イエス・キリストからの真理と、父なる神からの愛によって、豊かな恵みと深いあわれみ、全き平安が、私たちと共にあります」となります。
３. 互いに愛し合う
あなたの子どもたちの中に、御父から私たちが受けた命令のとおりに真理のうちを歩んでいる人たちがあるのを知って、私は非常に喜んでいます。そこで夫人よ。お願いしたいことがあります。それは私が新しい命令を書くのではなく、初めから私たちが持っていたものなのですが、私たちが互いに愛し合うということです。（２ヨハネ１：４、５）
「あなたがたに新しい戒めを与えましょう。互いに愛し合いなさい」（ヨハネ１３：３４）
「いまだかつて、だれも神を見た者はありません。もし私たちが互いに愛し合うなら、神は私たちのうちにおられ、神の愛が私たちのうちに全うされるのです」（１ヨハネ４：１２）
①キリストの新しい命令＝互いに愛し合う。②誰も神を見ていない。③互いに愛し合う＝神の愛を見る。
［４、５節］をギリシャ語原典と引用聖句から解くと、「教会の信者である神の子どもたちの中に、御父からの命令のとおりに、聖書の真理のうちを歩んでいる人たちがあるのを知って、私は非常に喜んでいます。そこで教会にお願いしたいことがあります。新しい命令を書くのではなく、初めから私たちが持っていたキリストからの新しい命令ですが、私たちが互いに愛し合うということです」となります。
まとめ
御父と御子、御霊によって私たちにもたらされた真理と愛のうちにいるとき、神の恵みとあわれみ、平安が伴います。
神はイエス・キリストの体を教会に与え、御父からの御霊により教会の信者たちに、真理と神の愛、永遠のいのちを与えました。
教会の信者たちが聖書の御言葉に従って信仰生活をしていることを、神も牧会者たちも非常に喜んでいます。しかし、特にお願いすることがあります。それは初めからあった戒めで、互いに愛し合いなさいということです。
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