運命の出会いから間もなく、バカルディ(現:さまぁ~ず)単独ライブ、宮本亜門作・演出の舞台観劇と、立て続けにデートの機会を得て、すっかり意気投合したAと私は、程なくして交際をスタートしました。同時期に、ホリプロで同班だった向井亜紀さんが高田延彦さんと結婚、その披露パーティーに出席したことで、私たちは「結婚」を身近に感じ始め、将来について話すようになっていきました。
その頃・・・Xの教祖Y氏から「月に行ってきた!」という、衝撃的な話を聞かされたのです!
「夜寝ていたとき、ものすごい力で魂が体から取り出され(いわゆる幽体離脱)、すごい速さで月へ飛ばされた。月の中心には、上から下へと突き抜ける大きな穴が空いていて、ものすごいエネルギーが、呼吸するように出たり入ったりしていた」「このエネルギーは、人間の“命の源”。亡くなった人たちの魂の半分(もう半分は墓地)が吸収されていて、それが生きている私たちの体にエネルギーを与えている。だから、体の各名称に『月へん』が付くの」
イエス様のことを知らなかった私は、「心臓、肝臓、腎臓、肺、腸、腕、脳・・・なるほど~!」と、関心してしまったのです( ̄▽ ̄;)。さらに、「月が1分間に呼吸する回数が18回、これは人間が平常時に1分間に呼吸する回数と同じ。その倍が体温、その倍が脈拍数。もっと言うと、海の波が寄せて引く数も1分間に18回だから、海の波も、月の影響を受けている。だから、先祖の墓がどこか分からない人は、月を見ながら、墓で行うお清めを自宅で再現し、月を拝みなさい」と説いたのです。
これは、「天の万象を拝んではならない」という神様の御心に反した、完全な偶像礼拝の教えでしたが、当時の私は信じてしまったのです! そして、「Xで販売している、観音カードやペンダントには、それをキャッチしてエネルギーを増幅させる力がある」、また、「私は、前世で神様の働きをしなかったことで、再度、月からこの地上に下ろされた“かぐや姫”」「“竹取り物語”は自分の話」とも言っていました。
さすがにここまで来ると、「信じる」というより「信じたい」という思いの方が強かったと思います。それは、「Xを信じる自分を信じたい」という「プライド」からだったかもしれません。
その後、カメラの誤作動で、偶然に観音ペンダントを大量に入れたバックが撮影され、見たらバックが呼吸していて、「これは、大量の観音ペンダントの力だ!」と、大騒ぎになりました。これをきっかけに、「もっと多くの人たちに、Xの教えを伝えたい」と、ついに、大手ホテルKで「ディナー&講演会」が開催されることになり・・・私はそれに、Aを誘ってしまったのです。(つづく)
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